58座古ちゃんだいしゅき
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別の人物に差し出してやった。
「オジサン、こんなの持ち歩いちゃダメですよ、革命とかは細胞ごとに分けて、見つかっても直近の三人までしか分からないようにすること、「月は無慈悲な夜の女王」でも読んでね」
「何でこれがっ?」
持ち歩くはずがない名簿がポケットにあり、机の上を滑って妖狐側の人物に差し出されたのを驚く自衛官。
「はいそれも間違い、見付かっても「自分は関係ない」って言って、「内定中の資料だから」ってすぐに名簿も回収、すっ飛んで逃げてそのまま雲隠れする。アンダスタン?」
オッサンの服から出したように見せた資料も否定せず、顔色を変えてしまったので、「ボク敬天会で〜す、メンバーはその血判状通りで〜す」と自分で自己紹介してしまったマヌケ。
「くそっ! 名簿を寄越せっ!」
拳銃を抜いて、座古が変化している従業員を人質にとって逃走しようとする人物。
座古はオッサンに引き金を引かせて自分に弾丸を当て、そんな物は化け物には役に立たないのを教育してやる。
「ほら、無駄だって言ったでしょ? 川澄舞には爆弾も12.5ミリも通じませんって。他の血族の皆さんに砲弾打ち込んだら国が滅ぶんですよ」
「ヒイイッ!」
9ミリ拳銃で眉間と目を撃ち抜かれても貫通せず、平然としている男性従業員を見て、拳銃を奪われても逃げる。
「え?*皇家のメンバーだったら9ミリで皆殺しにできる? 弓矢が通じる翼人と一緒にしないで下さい。神様から2600年も人間と交わった家、人間と一緒ですって。ガーゴイルだってアトランティス人じゃなかったでしょ?」
眉間や目に穴が空いても血が出ず、平然として拳銃を構える従業員姿の化け物を前にして、腰を抜かして這って下がるオッサン。
監禁したり弓矢や鉄砲が通じる翼人程度に考えているのが間違いで、隆山の鬼のプレデター姉妹にも拳銃なんか通じないし、魅那神山かどっかのガイバーとかゾアノイドにも鉄砲は無力なのを覚え込まさないといけない。
「あ〜あ、ぜんぜんダメですねえ、せめて最期のセリフぐらい言って「天*陛下バンザ〜イ」って窓から飛び降りて自殺して下さいよ」
2階かそこらの低層階なので無理だが、奪った拳銃を机に置いて、這って逃げようとする自衛官を妖狐の一族に拘束させる。
「その名簿と、このオジサン、爺やさんと倉田家にお任せします、じゃあ」
座古はその場で崩れて、男性従業員の形を捨てて紙の束に戻った。
妖狐の一族はこの会合すら天使の人形に筒抜けで、秋子の暗殺を実行させた敬天会の名簿すら不要で下知、拘束した人物に何一つ質問もせず放置した勢力に恐怖した。
「やれやれ、全部お見通しでしたか」
爺やだけは、顔見知りの座古と一弥の実力を知っていて、恐怖まではしなかったが、人の身で歯向かえるるような相手ではないのも思い知っていた。
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