セフィリアを縛るもの
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分かった。そんな貴女がなぜクロノスに尽くす!?」
「貴方には関係のない話です…!」
遠くで戦いを見守っていた面々は驚きと呆れ顔を浮かべていた。
「すげえ、セフィ姐の桜舞を簡単に破りやがった…」
「おい、あいつ地震起こしたぞ! 戦略兵器か!?」
「でも、まだ終わってない」
イヴの言う通り、まだ戦いは続く。
桜舞を破られてもセフィリアのアークス流剣術は未だ健在である。
セフィリアは破られた桜舞を使いながらも、近距離で剣閃を放っていた。目に見えない幾つもの剣をRXはガードし、払い、ダメージを最小限に抑えている。
「クロノスは間違っている! 世界の平和を管理するのは良い。しかしその為に人を暗殺するなど、殺すなど! あってはいけないことだ!」
RXの脳裏にかつての親友の姿が浮かぶ。
戦いたくなかった。死なせたくなかった。最善の方法は、命を取ることではないはずなのだ。
しかしRXのそんな過去や思いを知る由もないセフィリアは、その言葉に激昂する。
「クロノスを悪く言う者は許しません!」
「何度でも言う! クロノスは間違っている!」
「クロノスがいなければ私は生きていなかった! クロノスは私の全てです!!」
そのとき、ふしぎな事が起こった!
RXの脳裏にセフィリアの過去の映像が流れ込む。
産まれてすぐにクロノスに育てられ、クロノスのために生きることを教育された。セフィリアにとって、クロノスは絶対の存在となってしまっていた。
「クロノスは私に生きる術と生きる場所を与えてくれました!」
「違う! クロノスが貴女に与えたのは呪いだ! 死ぬまでクロノスの駒となる呪いだ!!」
普段物静かなセフィリアが表情を険しくし、大きな声で叫ぶ。昔馴染みのトレインでも初めて見る姿だろう。
「貴女は育ての親が人を殺せと言ったら殺すのか!?」
「従います、それがクロノスの望みならば。クロノス最強の剣として!」
「ならば…俺はその剣を折る!」
RXは腰のベルト、サンライザーに手を伸ばす。
「リボルケイン!」
その呼びかけにより、サンライザーから光の杖が現れた。
RXと相対しているセフィリアの剣には、もはや殺気が込められている。それは当然だ。RXはクロノスを否定した。そして危険な力をも持っている。クロノスの障害となる人物となっているのだ。クロノス側にとっては暗殺対象にも含まれる。
「あなたは危険です。クロノスのためにも、あなたを全力で排除します」
そして、両者の姿が消えた。
アークス流剣術最終奥義「滅界」!!
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