第十六話 あらためてその十一
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「この世界でのヨハネスブルグは」
「それでそのヨハネスブルグに行くとか」
「会えます」
三人目にというのだ。
「彼に」
「彼にってことは男か」
「はい」
「そうか、男か」
「そうです、多少風変りですが錬金術師としては確かで」
「そっちの術も使えてか」
「何かと頼りになります」
そうだというのだ。
「彼は」
「そうか、それじゃあな」
「はい、今から行きましょう」
そのヨハネスブルグにというのだ。
「是非」
「じゃあな」
「しかしあれだな」
今度は智が言ってきた。
「男所帯だな」
「だよな、俺達って」
「ちょっと女っ気もいるよな」
「さっき女の怖さの話したけれどな」
久志は智に笑って返した。
「やっぱりな」
「男ばかりでも駄目だな」
「そうだよな」
「そのことでしたらご安心下さい」
順一は異性の存在について述べた二人に微笑んで話した。
「十二人の中にはです」
「ちゃんとか」
「女性もいます、しかも何人か」
「一人や二人じゃなくてか」
「はい、何人かです」
「じゃあ楽しみにしていていいな」
「ですから楽しみにしておいて下さい」
「俺的にはな」
久志は笑いながらこんなことも言った。
「柏木由紀さんだな」
「貴方の女性のタイプですね」
「大人の優しいお姉さんタイプがいいな」
「そうですか」
「ああ、そんな人だったらいいな」
「まあそのことは」
「そう言う自分はどうなんだよ」
久志は順一に彼の好みを聞いた。
「どんな人が好みだよ」
「声優さんの悠木碧さんでしょうか」
「あの人か」
「はい、小柄で可愛らしいのね」
「あの人確かに小柄だな」
「あの人が好きです」
「そうか、ああした人が好きか」
「はい」
その通りだとだ、順一は久志に答えた。
「声も」
「色々な声出せる人だけれどな」
「どの声も好きです」
「癖のある時もか」
「そうした時も」
「成程な」
「聞かれる前に言うぜ」
智は自分から言ってきた。
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