暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第36話 『ネムノキ』
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いた。





「砲撃のチャージ確認。物理破壊型……推定Sランク!」


 シャリオが伝えるために落ち着きはらうも声は大きく報告した。





 そのエネルギーの中心地では、


「インヒューレントスキル――ヘヴィバレル、発動」


 砲撃手による照準合わせが行われていた。またそれを指揮している女性は、少女に伝言をしよう口を開いた。





「逮捕は、良いけど」
「ん?」


 少女の発言に紅い騎士は首をかしげた。


「大事なヘリは放っておいて、いいの?」
「――!!」




「あと12秒。11……」


 あ、そうそう。と、もうひとつ女性は少女に伝言をする。





「あなたは、また、護れないかもね」
「な、に?」


 紅い騎士の瞳孔が開いた。





「あの、コタロウさん? どうしたんですか?」
「……事後報告いたします」





 カウントがゼロになり、


「――発射」
 ヘヴィバレルと呼ばれる一撃が放たれた。





 ヴィータたちが空に鈍く光るほうに身体ごと向ける瞬間を狙い女性が地面から飛び出し少女を奪う。


「あ、この!」


 しかし、ヴィータは先ほどの言葉に動転し言葉は出ても身体は鉛のように動かなかった。


(くそ! なんで!)





 その間にも放たれた一撃はまっすぐヘリへ向かう。
 なのはが限定解除をして、速度を上げればなんとか間に合うと思ったそのときである。一つ通信が入ると、ヘリの側面、砲撃の先に人影が見えた。逆光で姿しかわからないが、これだけは絶対に見間違うものがないものがあった。


「……ロード数15、パラソル形式(スタイル)


 この姿を確認できたのは近くにいるなのはとフェイトだけである。砲撃手からは放たれた光で見えない。その影は()と同時に右半身を引いて構え――カロンと音がするところから床を生成しているのだろう。その影はあわてる様子もなく、


紡解点(アンラヴル・ポイント)は、あそこか」


 と小さく深呼吸すると、なのはとフェイトがコマ送りのスローモーションを見ているように見えるさなか、


「ネムノキ」


 その砲撃に向かって右足で踏み込むと同時に傘をつきこんだ。そして砲撃と傘の先端が交わると、





「――え?」
「……うそ、私の、ヘヴィバレルが」





『……割けた』





 それはネムノキの花のように咲けた。


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