暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第36話 『ネムノキ』
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…そうか)
再度コタロウを見る。
(俺らが何も学べない)
コタロウが確認した真意がわからないが、このまま困った時にすべて彼に頼るような事があれば、これよりも緊急性の高い事が起こった場合、何もできなくなってしまう。自分たちの隊を驕ってはいないが、今自分たちにできること以上のことをしなければ先はないという考えに至った。
「前言撤回します。そのデータは送らないでください」
「わかりました」
「うちの隊は優秀なメンバーばかりッスから」
「存じ上げています」
じゃあ、しっかり運びましょう。とヴァイスはハンドルと握り、舵をとった。
△▽△▽△▽△▽△▽
「空の上は、なんだか大変みたいね」
はやてが出撃したことと限定解除されたことをわかってか、それともガジェット数の増加からか、ティアナが一機ガジェットを破壊したところで息をついた。
「ケースの推定位置までもうすぐです」
キャロのサーチに頷き、もう一度気合を入れようとした矢先、
「――ッ!」
水路の壁を破壊する轟音が背後で鳴り、全員身構えた。
土煙で相手は把握できず、止むまで構えを解かず慎重になるが、
「あ!」
薄くなる煙の足元から見えるのは見覚えのある物だった。
「ギン姉!」
「ギンガさん!」
そこには左手にナックルを備え、スバルと同じ腰までかかる紺色のリボン、髪の色は地下ということもあり把握はしづらいが、髪の長さはリボンと同じくらいである事がわかった。
「一緒にケースを探しましょう。ここまでのガジェットはほとんど叩いてきたと思うから」
「うん!」
そこから推定位置に近づくほどガジェットの数は増え、大型のものも増えてきた。一つ一つ確実に破壊し深部へ向かう。そして、広い空洞へと出た。
「……んと」
よほど近くなったのかキャロは強く感じる事ができ、この辺であると断定する。
「どう、キャロ?」
見回すように進む彼女はちょうどある柱を越えたところで、
「あ、ありました!」
黒い四角いケースを見つけた。
その時だ。
「なにこの音」
足音にしては重く、地面を蹴って進む音ではない。地鳴りがしない。壁伝いに柱伝いに何か遠くから音が向かってきていた。近づくほど速さを増し、
「跳弾?」
自分たちの頭上を通り過ぎていく。キャロは自分に向かってくるのが気配でわかった。そしてそれは自身の近く頭上でとまる。
「――ッ!」
何かはっきりとはわからないが、目をやった瞬間黒い魔力弾が
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