第4章:日常と非日常
第121話「片鱗」
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止めようとは思ったんだがな…神夜を大人しくさせるには、一度望みを叶えた方が手っ取り早いと思ったんだ。…正直胃が痛い』」
「『あー……』」
相変わらずの話の聞かなさだったのだろう。
そして、私を原因だと思い込み、こうして戦いを申し込んできた…と。
「『…手っ取り早いのには同意だけど…』」
「『…どうした?』」
今の私は、常に霊術と魔法を使っている状態にある。
その二つがなければ充分に戦えるんだけど、ある場合は…厳しいな。
戦えはするけど、バレる危険性が高い。
「…まぁ、お前が納得するなら…」
「…私が代わりに受けるよ!」
「………司?」
そんな事を考えていたのが分かったのか、了承しようとして司が割り込んできた。
「なっ…!?どうして、司が…」
「私だって、色々思う事があるんだから。…それに、今の優輝君はこの前の神降しで本調子じゃない。だから代わりに受けるの」
司が割り込んだ事で、織崎は大いに驚く。
…まぁ、好きな相手が代わりに勝負を受けに来たんだからな。
「『…いいのか?』」
「『大丈夫。それに、今の優輝君は大きなハンデがある状態だから、私の方がいいでしょ?色々思う事があるのは確かだし』」
「『…わかった』」
念話で聞いて、確信した。
…司は、この決闘を機会に、織崎に対する自分の気持ちを打ち明けるつもりだ。
…簡単に言えば、司は織崎に対して堪忍袋の緒が切れたらしい。
「条件はそのままでいいよ」
「け、けど……」
「洗脳とか言ってる上に、強硬手段に出た割に覚悟が小さいよ?」
「っ…分かった…!司…司も、元に戻して見せる…!」
少し渋った織崎だけど、司の言葉が琴線に触れたのか覚悟を決める。
…こうして、織崎と司の決闘が始まる事に決まった。
…どうでもいいけどさ、急展開な上に私置いてけぼりなんだけど。
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