暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica3-Aマリアージュ事件〜Encounter〜
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シル様も美味しくない私の料理よりは、ディナスの料理の方が好きだって言うだろうし。
(イリスも仲間だと思っていたのに・・・)
重箱なる何段重ねのお弁当箱に、いろんな種類の料理が収められていた。クラリスも種類豊富な手作りクッキーを持って来てくれた。イリスの家にもプロにも負けないメイドが何人も居るし、彼女がここまでの料理を作れるなんて・・・。さらに言えば、クラリスすらにも料理の腕で負けていることに、少なからずショックを隠せないでいる。
「やっぱり私も、何かしらの料理を覚えた方がいいのかな・・・?」
エビマヨというイリスの料理を一口いただいて、真っ先に抱いた思いがそれだった。ただエビをマヨネーズで和えただけなのに、こんなにも美味しい。
「そりゃそうでしょうよ。いつか結婚して、子供を産んで、夫と子供に美味しい料理を食べさせてあげる。ルシルの料理の腕も超絶だし、一緒にキッチンになって共同調理とかも〜?」
イリスが両手を赤く染まった頬に添えて、ウネウネと体をくねらせた。私もイメージとして、エプロン姿の私とルシル様がキッチンに立ち、ルシル様との間に出来た幼い男の子と女の子の兄妹がニコニコしながらご飯を待ってる姿を思い浮かべる。
「・・・いい。うん、いい!」
もっと早くに思い至りそうな未来予想図。でもこれでやる気は出た。帰ったら早速ディナスに教えてもらおう。
「イリスは想い人の為に料理の腕を上げたのは判ったけど、クラリスはどうしてこんなにお菓子作りが上手なの? も、もしかしてクラリスも・・・好きな男性が居たり・・・するの?」
グミがトッピングされたクッキーを1つ手にとって、はむっ、と一口齧る。お店に出しても十分通用する美味しさ。これは趣味だけで到達できるレベルではない。ならイリスのように、そしてこれからの私のように、誰かの為にって・・・。
「好きな人はいる」
「「「いるの!?」」」
私やイリス、これまで黙って食してたアンジェまでもが椅子から立ち上がって訊き返した。いや本当に驚いた。クラリスって特に異性関係の話も噂も聞かないし・・・。
「驚きました。クラリスにも好きな殿方がいるのですね。差し支えなければ、どなたか教えて下さいません?」
アンジェが目をキラキラさせながらクラリスに訊ねる。何気に恋話が好きなアンジェだけど、特に仲の良い私たちの想い人がルシル様だと知っているから、そんなに食いついてはこないの。
「私はここに居るみんなが好き。イリス、トリシュ、アンジェ。今は居ないけどルミナも。昔から一緒に居た、このみんなが好き」
「「「クラリス・・・!」」」
まさかクラリスに感動させられるなんて思いもしなかった(何気に失礼だけれど)から、私たちはクラリスを抱きしめた。それからクラ
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