暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1789話
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の姿が消え、聞こえてくるのは店の中に響いている音楽だけとなり……やがて荒垣が口を開く。

「どうやら、ただの興味本位って訳じゃなさそうだな」

 そう告げ、俺を見ていた視線から圧力が消える。
 ……いや、実際にはシャドウミラーとしての実益もあるが、興味本位の面がない訳じゃないんだけどな。
 ともあれ、折角情報を話してくれるって言うんだから、今迂闊な言葉を口にするような真似は出来ない。

「本来なら、この説明については俺じゃなくて桐条にさせるのが一番いいと思うんだがな」
「……桐条?」
「お前が見たっていう、俺と同じ違和感があったって奴だ。正確には桐条美鶴だな」
「女の方か」

 ボクシング部の男の方は、真田とかいう名前だった筈だ。
 勿論それは名字で、美鶴というのは名前だという可能性は十分にあるが……普通に考えれば、やはり美鶴というのは言葉の響きから考えて女の名前だろう。
 ああ、でも充とか満とかだと、同じ発音でも男の方って可能性もあるのか。
 だが、そんな俺の予想とは裏腹に、荒垣は頷きを返す。

「そうだ。桐条グループの1人娘にして、影時間をどうにかする為に頑張っている奴だ」
「……桐条グループ、ね」

 それについては、特に驚くような事もない。
 そもそもの話、この辺り一帯を開発しているの桐条グループの力が大きいのだから、その辺りに何らかの事情があっても不思議ではなかった。
 もっとも、その桐条グループの1人娘がわざわざ行動しているというのは、ちょっと驚きだったが。

「ああ。そして俺とアキ……いや、明彦、桐条の3人が、ペルソナ使いだ」

 そう、告げたのだった。
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