第5話 獅子ごっこ
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てきたヒューム。
けれど無情にも、
「ハイハーイ!今三分経ちましたから、これで終わりですヨ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
ルールがルールとは言え、もう少し楽しみたかったヒュームとしては、八つ当たりに等しい鋭い眼光を無言のまま審判役のルーに送り付けた。
「ヒューム卿、早く1−Sに戻って下さーい!レオナルド君はもう着いた頃ですヨ!」
しかし格上であろうとも決して屈さず怯まないルーには効果は無く、教室の戻る事を促されるヒューム。
仕方なく欲求不満のままの殺戮執事は、彼にしては珍しく肩を落として瞬間移動で帰って行った。
−Interlude−
「申し訳ありません紋様。如何なる処分もお受けいたします」
1−Sに戻って来て決闘の結果引き分けとして完結した後、ヒュームが開口一番に口にしたのが紋白への謝罪だった。
「よいよい、気にするでない。――――ところでヒュームから聞いた最後の芸当・・・・・・そんなことが出来る身体能力がレオにはあったのか?」
「いいえ、今はまだそこまで動けませんよ」
「ならばどうしてだ?」
「フフ、企業秘密です」
何時もの満面な笑顔で誤魔化すレオだが、理由としては服の下と靴底についている幾つかのチップにある。
このチップはエジソンの一時的に身体強化を可能とするモノを目指した発明品だが、いかんせんまだ試作段階なので制限時間が三分間しか持たない不良品だ。
しかし今回の一件の展開を事前に予想して、企みに使えないか直談判して手に入れたものだ。
そして今回見事にチップは役に立ち、役目を終えてチップは臨終と相成ったのだ。
ちなみに、今回の一件を後で知ったハーウェイ家に使える執事長や家令長などは、泡を出して気絶したとか。
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