第5話 獅子ごっこ
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呼び下さい」
「は、はい」
「う、うん」
本来ならば逆の筈なのに、レオのオーラに当てられて緊張する2人。
しかし本人はその気が無いので如何したモノかと考え込む。
「ふむ。困りましたね――――そうだ!武蔵坊弁慶さん」
「ん、んん?」
「僕のコネで川神水大吟醸を毎日差し上げますので、学園卒業後、西欧財閥で働きませんか?」
「ホントにッ!?」
思わずの条件に緊張さを忘れて喰いつく弁慶。
「ホ、本気か弁慶!?」
それに義経が悲しそうにしながら驚きの声を上げた。
「い、いや、冗談に決まってるだろ!だから落ち着いてよ」
「ふむ。やっぱり駄目ですか?ですが緊張を解く事には成功しましたね」
「・・・・・・2人の緊張をほぐしてくれた事には礼を言うが、我の目の前で大切な武士道プランの申し子をスカウトするのは頂けんぞ?」
「フフ、すいません。つい」
全く悪びれないレオの態度に肩を竦める英雄。
「そう言えばレオは紋の代理のヒュームと決闘をしていたのではなかったか?」
「はい。ですからその最中で」
「レオ」
そこへシーマが2人の会話に割って入る。
「来ましたか?」
「あと5秒後に来る。ユキ、窓を開けてくれ!」
「う、うん!」
シーマに言われるがまま窓の一つを全開にする小雪。
それを確認したシーマは直に体を丸める態勢を取ったレオを掴み上げる。
「行くぞ?」
「いつでもどうぞ」
そこへ、2−Sの前側の出入り口の縁を掴んで瞬間的に来たヒュームが、凶悪的な笑みを浮かべたまま現れた。
ちなみに残り時間一分前だ。
「見つけたぞ、レ・オ・君♪」
この悍ましいやら恐ろしいやらの威圧に九鬼関係者以外の生徒全員が気圧される。今正しく準備を済ませた2人を除いて。
「セイっ!」
「ッ」
「なっ!?」
その場のほぼ全員が驚かされることを2人はした。
何とシーマが小雪に頼んだ窓を通過させて、グラウンドに向けて思い切り放り投げたのだ。
こいつらは正気か?とヒュームは疑ったが、ちゃんと受け止め役がいた様で、シーマの投擲によって投げられたレオを受け止めたのは、張り込んでいた士郎だった。
「チッ!」
すぐさま追いかけて士郎の下へたどり着くヒュームだが、
「行け!」
「またかッッ!?」
今度は士郎が一年生たちの教練塔の屋上へ向けて投擲した。
これに振り回されるヒュームだが、矢張り直に屋上に追いつく。
屋上に着くなり、士郎の計算された投擲速度などで無事着地で来ていたレオをすぐに柵の奥側に追い詰める。
「クク、随分楽しめたが、これで終わりだレオ君」
楽し
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