第5話 獅子ごっこ
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。
(如何して余はこの義経なる者に睨まれているのだ?)
ジャンヌは正しく与一の背後に居るのだが、シーマ視線では義経がジャンヌの前に居る角度になっているのだ。
しかも義経は剣士としての直感でシーマを見て、
(凄い・・・・・・!!この人、出来る!)
と言う熱い眼差しを偶然にも送っているので、勘違いが起きている。
この勘違いのそもそもの原因のジャンヌは、この深刻な状況をマスターたる与一に伝えようとしているのだが、彼はそれどころでは無い。
「与一君。如何して逃げるんです?」
「お前が近すぎんだよ!誰かコイツを止めてくれっ!?」
与一は狙われていた――――冬馬に。
隙あらば密着してこようとする冬馬に、与一は切羽詰っていた。
ちょっとしたカオスだ。
しかし弟分の貞操の危機を見て見ぬ振りする弁慶は、マルギッテとの戯れをメンドくさそうに熟す。
「そぉい!」
「ぐ、ぐあ!」
マルギッテのトンファー目掛けて錫杖で叩き付けた弁慶は、精鋭軍人を廊下まで押し出した。
「オー、強ぇな」
「ヒョッホッホッ!流石は武蔵坊弁慶と言う事か」
この余興で心は表面的に褒めはしたが、いずれ戦うと想定しても心の中では負けるイメージなどを想像する気する起きていない様だ。
そして一応準も褒めはしたが、身近に士郎やスカサハ、最近ではシーマと言う最強クラスと一緒に居る事が多くなったので、リアクションは低かった。
だが弁慶は基本メンドくさがりなので、一応認められればそれ以上望む気はない様だ。
「よし。次は義経が皆に威を示す番だな!」
如何やら義経は認めてもらうために、多摩川に来る野鳥の数の推移をまとめた自由研究を通して、環境問題について考えていこうと提案して来た。
「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」
しかし皆に引かれて狼狽える義経。
「弁慶、自分はそれ程可笑しなことを言っただろうか?皆の態度が冷たいような・・・」
「だから言っただろう?そんな研究しても、良いウケ等とれるわけないと」
弁慶の言葉は正確だ。だがジャンヌは、
(如何して皆さん喝采を浴びせないのでしょうか?素晴らしい研究結果だと思いますが)
義経を称賛しているが、自分達と周囲の温度差に驚いていた。
だがしかし、ジャンヌ意外にも褒めるモノがいた。それが、
「その心意気、素晴らしいモノだ!余は感動したぞ!!」
1人立ち上がって拍手を送っていた。シーマが。
「そ、そうか?でも、1人だけでも賛同してくれるなんて、義経は嬉しい!」
義経はシーマに駆け寄って、自分の研究結果をまとめたデータ票のプリ
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