第5話 獅子ごっこ
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紋白と武蔵小杉の間に瞬時に割って入ったヒュームのアッパーで打ち上げられ、彼女は顔だけが天井に突き刺さった状態として晒される羽目となった。
何でも、紋白は姉の揚羽とは違い完全な武闘派では無いので、戦闘に関してだけはヒュームが自動的に専守防衛で介入するとの事だ。
その説明が終えると同時に、自分側の挑戦者を全て下したレオと護衛のリザが戻って来た。
「おや?もう終えたんですか紋白さん」
「う・・・・・・はい。そちらも終えた様で、レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ殿」
「先の自己紹介通り、レオと呼び捨てにして下さって構いませんよ?」
「そ、そうか?なら遠慮なく呼びたいが、レ、レオは敬語では無いか!」
「僕の場合はこっちの方が楽なんです。それでもと言うなら溜口を使うよう努めさせていただきますが?」
「いや、構わぬ。お互い楽な喋り方がよかろう」
「ええ。で、如何します?紋白さんがクラスの掌握をしたいのなら、僕とも当然決闘しなければならない訳ですが」
「む」
レオの言葉に紋白は考えさせられる。
どの様な勝負でも臆する気は無いが、戦闘以外では恐らく負ける。
だからと言って、幾ら今はクラスメイトだからとは言え戦闘でヒュームを投入して西欧財閥次期当主を怪我させるなど以ての外だ。
しかし矢張りここで引く訳にはいかない。今此処で引けば、今後の求心力の如何に関わるだろう。
とは言えどうしたモノかと考えていると、レオの方から提案してくる。
「何でしたら決闘方法に僕から提案があるんですが・・・・・・チャイムが鳴ってしまいましたね。この続きは昼休みにしましょう」
「む、むぅ、そうだな」
キリのいい所でと言う事で、話を一旦置くことに同意した紋白。
しかし紋白は判断を誤った。ヒュームすらも。
何故ならば綱渡りとは言え、レオの企みは着々と進行し続けているのだから。
−Interlude−
時間を少し遡るり、此処はHR中の2−S。
此処でも当然転校生の紹介が行われていた。
しかし2−Sは2−Fに負けず劣らぬほどの癖の強い生徒が集うクラス故、合理性に欠けて非常に進行度が遅い。
その生徒間とは違う所で、ジャンヌは与一の背後で自身の不甲斐なさに戦慄していた。
(如何して気づけなかった!?)
何がと問われれば、自分以外のサーヴァントの存在を探知するスキルについてだ。
ルーラーとしての能力が弱体化しているとはいえ、この様な現状を仕方ないと諦めて良いモノでは無いとジャンヌは憤慨する。
(まさかこの距離になるまでサーヴァントに気付けないなんて!)
ジャンヌの視線の先に居るのはシーマだった。
ジャンヌに警戒心丸出しで見られているシーマは困惑中だ
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