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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
偵察-リコンナイセンス-part1/囚われた者たち
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むしゃらに体を張ろうとしていた、あの時の自分と。
「おおい若造ども!そろそろ作戦の時間だ!さっさと持ち場につかんか!」
アバンギャルド号の操舵室から、ガル船長の怒鳴り声が聞こえてきた。


作戦開始の指示が伝わったことで、トリステイン正規軍と炎の空賊の連合の合同作戦が開始された。
作戦は、トリステイン軍と炎の空賊団がアルビオンから出現するかもしれない、レコンキスタの軍勢と、彼らが使役する怪獣の注意を引き、その間にホーク3号に搭乗したサイトたちがアルビオンへ突入するというもの。
この作戦については、軍の方から難色を示すものもいた。自分たち誇り高きトリステイン貴族の軍人が、空賊ごときと合同作戦を共にしなければならないのか、と。さらには、竜の羽衣の操縦者の正体と偵察部隊が平民と学生の集団だと知った時の失望は言うまでもない。だがそこはアンリエッタが、「あなた方の誰かに、この大役をこなせる者がいるのか」とプレッシャーを込めた言葉に、誰も反論できなかった。彼らも怪獣に立ち向かえるだけの力が自分達にはないことに改めて気づき、自分達が無謀な任務に参加するのを躊躇ったのだ。あくまで注意を引くだけ、サイトたち偵察部隊が入り込みさえすれば、後は撤退すればいい。場合によっては、空賊たちだけに役目を押し付けて…。情けないことでもあるが、同時に都合も良かったので、アンリエッタはそれ以上追求しなかった。

作戦開始と同時に、サイトたちもすぐにホーク3号のすぐそばに待機する。
ルイズ、ハルナ、ヘンリー、シュウ、ムサシ。作戦を共にするメンバーを確認する。ちゃんと全員一緒にいるかの確認が済んだが、まだ自分たちの出番ではない。
「うまくやってくれるかしら?」
「俺たちだって以前世話になったんだ。信じてあげようぜ」
「それはまぁ…うん」
「今は彼らを信じて待とう」
高級貴族ゆえに、まだ空賊に対する偏見もあるのだろう。本当に空賊たちがアンリエッタの頼みを聞いてくれるだろうか。たとえ言うとおりにしてくれても、何かしらの弊害で失敗に終わってしまうかもしれない。サイトやムサシの言葉を呑んで、ルイズはそれ以上空賊たちを疑うことは言わないことにした。ヘンリーもルイズの反応については否定しない。自分も以前はそうだった。
今回の作戦において、隊列はアバンギャルド号が先発、後続でトリステインの小型艦が続く形となっている。
アバンギャルド号に乗っている空賊やトリステイン軍の一部が、アルビオンの上空にいる敵を挑発して注意を引く。その後は小型艦とアバンギャルドの両方で待機していたトリステインの竜騎士たちも投入され、さらに敵の注意を深く引き付ける。後はホーク3号が発射され、一気にアルビオン内へ潜入し、それが確認され次第離脱する。
「……」
シュウはアルビオンの方角の、白く染まった空を見
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