偵察-リコンナイセンス-part1/囚われた者たち
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ルビオンへ接近していたはずだ。しかし今の地震のような衝撃。
すぐに状況を知ろうと立ち上がると、彼らのいる部屋にトリステイン兵の一人が状況報告のために入ってきた。
「何があった!もしや、まだ怪獣がいたというのか!?それともレコンキスタか!?」
「い、いえ!それが…どちらでもありません!ただ…本艦の動きが途中で止まったとしか…」
「止まっただと?」
その兵士自身、何が起きたのかわかっておらず、ド・ポワチエを納得させられるだけの報告ができなかった。しかし、兵からの報告に代わって、次に目の当たりにした光景が、彼らに何が起きたのかを教えた。
更なる振動が起きて、ド・ポワチエたちは立つことができずその場から転んでしまう。
何とか立ち上がるが、彼ら全員違和感を覚えた。体重が重くなったというわけでもないのに、周囲の空気が重苦しい。目をあけて周囲を見たとたん、彼らは絶句した。
周囲の空気が、不気味な紫色に染まっていたのだ。
「な、なんだこれは!?」
非現実的なこの異様な状態に、ド・ポワチエが声を荒げる。
そしてホーク3号のサイトたちと、リトラの背のジュリオ、アバンギャルド号に乗っているシュウとムサシたちは、ド・ポワチエと同じものを目にした。
自分たちが目的地として定めていたアルビオン大陸が…
紫色のオーラで構成された結界によって、閉じ込められていたのだ。
「バリア、だと…!?」
思わぬ状況だった。まさか、大陸ひとつを包み込んでしまうバリアを張って、こちらの進入を徹底的に排斥されるとは。しかし、これではアンリエッタから下された命令を下せないし、何よりシュウにとって…アスカを助けに行くことが難しくなった。それに気がつくと、シュウは激しく歯噛みした。
(あのバリアは…まさかワロガの!?)
ムサシは、あの結界を見て、かつて自分が戦った強敵が作り出したものと似ていると思った。『邪悪生命体ワロガ』。球体の姿で地球に飛来し、狡猾な策略を用いてムサシのいるコスモスペースの地球に被害をもたらした邪悪なエイリアンのことだ。
すると、ムサシの中からコスモスが語りかけてきた。
『いや、恐らく別物だ。あれはワロガとは違う存在によって作り出されたバリアだ』
『わかるんですか?コスモス』
コスモプラックに視線を落として、ムサシはコスモスの声に耳を傾ける。
『エネルギーの質が、ワロガのものとはまた違った邪悪さに満ちている。おそらく、サイトたちが言っていたレコンキスタとやらを陰で操っている何者かの仕業だ』
『レコンキスタを陰で操っている…何者か…』
「…関係ない。誰が黒幕だろうが」
シュウも同じウルトラマンだからか、コスモスの声が聞こえていたようだ。すでにエボルトラスターを取り出し、変身の姿勢をとっている。
「黒崎君!」
「春野さん
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