暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
偵察-リコンナイセンス-part1/囚われた者たち
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ものだった。そしてサイトたちの突入が確認されたそのときに、撤退するというものだった。
しかし、トリステインの艦だけは竜騎士を放つだけで、大砲による攻撃など、直接手を下す行為には全く出ようとしていなかった。それどころか、自分たちだけ雲の中に隠れていくという勝手な行為に及ぶとは。
なんにせよ、炎の空賊団と竜騎士たちは、よりによって味方から見捨てられたのだ。
「やばい!引き返さないとあの人たちが!」
この戦いは、まさに戦争だ。遠い時代の出来事だと思っていたこと、人が大勢死に行く光景を目の当たりにして、精神が乱れ始めている。それは同じ出身でもあるサイトも同じで、ハンドルを回して引き返し、彼らを助けに向かおうとする。例えウルトラマンとして戦うようになった身でも、人死には慣れるものではなかった。
「だめだ!」
だが、ハンドルを切ろうとしたサイトの手をヘンリーが真っ先に止めた。
「このまま直進するんだ。急げ!」
「どうしてだよ!?このままだとあの人たちが…!!」
「サイト、ヘンリーの言うとおりこのまま進んで」
「ルイズ!?」
ヘンリーの言動に納得できずに声を荒げるサイトに、ルイズも信じがたいことを言い放った。
「ルイズさん!あの人たちを見捨てるんですか!?」
サイトに同調して、ハルナも抗議する。自分たちのために命を散らしていく彼らを無視できるほど戦争に慣れる事は、たとえできるようになることだとしても、すぐには無理な話だった。
「忘れたの?彼らは、その役目を背負ってこの作戦に加わっているのよ!
たとえ小型艦が不足の行動に出たとしても、今も作戦は続いているわ。彼らは、私たちがアルビオン大陸へ進むための架け橋。ここで引き返したら、それこそ彼らの努力が無駄になるわ!」
そう言ったときのルイズは、腕が震えていた。怒りなのか、それとも悲しみなのか…とにかくわきあがる感情を抑えるのに必死であることがたやすく想像できた。サイトは、ルイズもまた彼らを助けられるなら助けたいという思いを抱いていることを察した。だが…
「そんなの…納得できるかよ!」
理不尽な現実に叫ばずにいられない。再び顔を上げると、見え隠れしているアルビオン大陸周囲の雲間から、姿を消していたトリステイン小型艦が姿を現した。
「あいつら…自分たちが乗り込むつもりで…!」
おそらく、あの艦の責任者は自分の味方を道具にしか思っていないのだろう。敵だったら撃ち落としてくれたくなるほど、怒りを覚えた。
「ッ!平賀君、怪獣がこっちに!」
すると、ホーク3号に向けてテロチルスが接近してきたのをサイトは見た。まずい!そう思って思い切ってサイトは旋回し、間一髪突進してきたテロチルスを避けることができた。



トリステイン小型艦内の将軍たちだが、涼しい顔をしていた。自分たちが、空賊団や派遣し
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