第2話 妖精の尻尾
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かず、シロの首根っこを掴み、ナツはギルドを出て行く。
「むぅ……ご飯……」
シロは引っ張られる中、最後まで食事を諦めずギルドを出るまでスプーンを離さなかった……が、ギルドを出るとスプーンを落とすと
「……絶対ご飯、奢る……約束」
と、目の前を歩くナツにそう告げた。
「おう」
ギルドを出て行ったナツとハッピー、シロ。
「マスター……ナツの奴、ちょっとやべぇんじゃねぇのか?」
「ナツの奴……マカオを助けに行くつもりだぜ? そんなことしても、マカオの自尊心を傷つけるだけなのに……」
メンバーの何人かがそうマカロフに告げるが、マカロフは酒を飲みながら片目をギルドの玄関へと向けながら
「進むべき道は誰が決める事でもねぇ……ほっておけ」
と、だけ呟き何をするでもない様子であった。
ギルドを出て行ったナツの後を見つめ、首を傾げるルーシィ。
「ナツ……どうしたのかしら?」
「……うん、自分と……だぶっちゃったのかな……」
「え……?」
カウンターを挟んだ先にいるミラの呟きを聞き、ルーシィは疑問を浮かべながらミラの話に耳を傾け始める。
「ナツも、ロメオ君と同じなの……昔、お父さんが突然出て行ったきり……帰って来なかったの」
ミラはそう言うと皿を洗う手を止め、苦笑を浮かべながらルーシィを見やう。
「お父さん……て言っても、本当の親じゃないんだけどね? しかも竜」
「竜!? ナツって竜に育てられたんですか!?」
「そう……昔、森で拾われて……言葉や文化……魔法なんかを教えてもらったんですって……でも、ある日その竜は突然ナツの前から姿を消してしまったの……」
「そっか……それが、イグニール……」
ミラの語りとナツから聞いていたその名でやっと合点がいった様子のルーシィ。
「ナツはね? いつか、イグニールに会える日を楽しみにしているの……そういうところが、可愛いのよね」
「あ、ははは……」
「……私たち、妖精の尻尾の魔導士たちは……皆何かを抱えている……痛みや苦しみや……悲しみなんかを……私も……」
少し俯き、ぽつりと呟いたミラ……その言葉をよく聞き取れなかったルーシィは「え……?」と、聞き返すが……
「ううん、何でもないわ」
と、苦笑を浮かべ誤魔化した。
ーーーーー
時は進み、ハコベ山へと向かう馬車の中……ミラから話を聞いたルーシィはナツたちと共にマカオ救出へと着いて来ていた。
「でね! 今度ミラさんの家に行くことになったんだー!」
「……そう」
「てか……なんで、ルーシィが……いるん、だ?」
意
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ