第2話 妖精の尻尾
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いい、カウンターへと消えていくミラ。
ミラがカウンターへと消え、ミラが戻ってくるのを待っているシロ。そこへ……
「なーなー! シロ!! 仕事行こーぜ! もう金なくてよー」
と、ナツが声をかけてきた。
が、シロはミラの料理を待っているところで……
「……後でいい? まだ……ミラの料理食べてない」
「えぇー……しゃーねっ! じゃあ仕事見てくっからそれまでに食べ終えとけよー!」
「シロー、オイラも見てくるねー」
「うん」
少し不満げだったがすぐに笑みを浮かべ、シロにそう告げると仕事を選びに、クエストボードの前へと駆けていくナツとハッピー。
「仕事だ仕事ー! どれにすっかなー」
「んー……あ、ナツーこれなんかいいんじゃなーい?」
少し依頼の内容を見比べていたナツとハッピーは、ハッピーがいい内容の仕事を見つけ、それをナツに手渡した。
「んーっと……へー! 16万Jか! よし、これにするか!」
「あいっ!」
「よし!シロー……」
行く仕事が決まり、シロに声をかけようとナツが声を上げた時……
「父ちゃん、まだ帰ってこないの?」
「!!」
泣きそうな声がナツの耳に届いた。
声の元を振り返ると……それは、今仕事で出ている男の息子 “ロメオ” だった。
ロメオは仕事に行ったきり帰ってこない父、 “マカオ” の事をマカロフに問いかけていた。
「くどいぞ、ロメオ……魔導士の息子なら、親を信じて家で待っておれ」
「だって、だって……三日で帰るって言ってたのに……もう一週間も帰ってこないんだよ!?」
「んー? 確かあ奴はハコベ山の仕事に行っておったなぁ……」
「そんなに遠くないじゃないか! 探しに行ってくれよ!!」
泣きそうな声でマカロフに懇願するロメオだが……
「貴様の親は魔導士じゃろ! 自分のケツも拭けねぇ魔導士はこのギルドに居らんのじゃ! 大人しく帰ってミルクでも飲んでおれぃ!!」
マカロフは冷たくそう突き放した。
その言葉にぷるぷると震えるロメオ……そして
「っ……バカーー!! チクショー!!!!」
マカロフを殴り飛ばし、泣きながら飛び出してしまった。
ロメオの様子を見て表情をしかめるナツ。
ドゴッ!!!
「おいこらナツ!!! クエストボードを壊すなよ!?」
無言で持っていた仕事の紙をクエストボードに埋め込ませると他の仲間の非難も聞かず、荷物を持ち……
「シロっ! 行くぞ!!」
と、半分程食べ進めていたシロに声を掛けた。
「……まだ、食べ終わってな……」
ガシッーーー
「後でいっぱい食わせてやっから行くぞ!」
シロの言葉も聞
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