第2話 妖精の尻尾
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そう言い、顔を顰めながらマカロフは文書の内容を読み上げ始める。
「まず……グレイ! 「あ?」密輸組織を検挙したのはいいが、その後素っ裸で街をふらつき、挙句の果てには干してある下着を盗んで逃走……」
「いや……裸じゃまずいだろ」
「まずは裸になるなよ」
マカロフはため息をつくと更に続ける。
「エルフマン! 貴様は要人護衛の任務中に要人に暴行!」
「男は学歴よって言うからつい……」
「カナ・アルベローナ、経費と偽って某酒場で呑むこと大樽15個、しかも請求先が評議会」
「バレたか……」
「ロキ、評議員レイジ老師の孫娘に手を出す。某タレント事務所から賠償請求がきておる」
ここまででもその被害や苦情の多さにはルーシィも呆れていたが……マカロフは大きなため息をついて、決心したように最後の紙を読む。
「そしてナツ……、デボン盗賊一家を壊滅させるも民家を4件も壊滅
チューリィ村の歴史ある時計台を半壊
フリージアの教会の一部を火事に、ルピナス城一部損壊……ナズナ渓谷観測所崩壊により機能停止、更にはハルジオンの港半壊」
ナツへの文書の数にルーシィは口元を引き攣らせる。
(雑誌に載ってたのってほとんどナツだったんだ……)
「そしてシロっ!!」
最後にマカロフはお腹を抑え、俯いているシロに声を上げた。
「う?」
「お主は……お主は……
まぁた食物庫に侵入し食物を漁ったのぉ……倉庫がほぼ空っぽじゃ、空っぽ!」
「……だって、お腹空いたから」
「アルザック、レビィ、クロフ、リーダス、ウォーレン、ビスカ……」
次々と名前を呼び、あまりの怒りのせいか、マカロフの肩が震えている。
「貴様等ァ……ワシは評議員に怒られてばかりじゃぞぉ……」
ギルドメンバー全員が気まずそうにしている。
しかしーーー
「だが……評議員などクソ食らえじゃ!」
そう言い、マカロフは書類を燃やし投げ捨てる。
ちなみに、投げ捨てた物はナツが空中でうまくキャッチし、食べる。
マカロフはギルド中を見渡し、語りかける。
メンバーを見つめる、その姿はギルドのマスターとしての威厳が溢れるものだった。
「よいか、理を超える力はすべて理の中より生まれる……魔法は奇跡の力なんかではない
我々の内にある “気” の流れと自然界に流れる “気” の波長が合わさり初めて具現化されるのじゃ。それは精神力と集中力を使う……
いや、己が魂全てを注ぎ込む事が魔法なのじゃ。
上から覗いている目ン玉気にしてたら魔導は進めん。評議員のバカ共を怖れるな」
そう言い終わるとニッと笑みを浮かべ、声高らかに叫んだ。
「自分の信じた
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