第2話 妖精の尻尾
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(こ、怖いです!!)
頭から血を流しながらも笑みを浮かべているミラに困惑するルーシィ。
「……お腹……空いた」
ミラのプチ流血騒動の間にも乱闘はさらに過激化し……ついには……
「あんたら……いい加減にしなさいよ!」
「アッタマきたッ!!」
「ぬぉおおおおおっ!!!」
「困った奴らだ……」
「かかってこいやぁ!!」
乱闘メンバーの一部、カナ、グレイ、エルフマン、ロキそしてナツの5人が魔法を展開し始めた。そして、それに誘われ他のメンバーも……
「あらぁ……これは、ちょっとまずいわね」
「ちょ、ちょっと……やりすぎよぉっ」
呑気に見つめていたミラの表情にも一瞬の焦りが浮かぶ。
が……
「やめんかバカタレどもぉおおっ!!!」
突如、ギルドの天井に届こうかというぐらいの背丈がある巨人の怒号がギルド中に響いた。
そして、その怒号が響くと喧嘩をしていた全員が動きをピタリと止めた。
(ひぃいいいっ!? でかぁああっ!!!)
「あら? いらしたんですか? マスター」
「マスター!?」
巨人のとても大きな大きな姿に開いた口が塞がらない状態のルーシィはミラのその一言に目を向く。
マスターの登場で乱闘は収まり、各々自身の用事や仕事に戻り始めるメンバー。
だが……
「だーはっはっはっ!! 皆してビビりやがって! この勝負! 俺のか……ピッ!?」
ただ一人声を荒らげていたナツをマスターの拳がまるで虫のごとく潰した。
ナツを沈めるとミラのいる方へ歩み寄ってくるマスター。
そして、ミラの隣にいるシロとルーシィに気がつく。
「んぉ、おかえりシロ」
「うん、ただいま……お腹空いた」
「相変わらずじゃのぉ……む? お主は、新入りかね?」
マスターはルーシィに問いかけるがルーシィはあまりの迫力に口をパクパクとし、声が出ない様子。
だが……
「ふんぬぅぅぅぅ……」
巨人の姿だったマスターの身体が徐々に小さくなっていき……
「よろしくねっ!」
ついにはルーシィの膝下ほどの身長になった。
「えぇええ!? ちっさ!」
彼こそ、ここ妖精の尻尾のマスター、“マカロフ” だ。
「とうっ!」
マカロフはその場で跳躍すると回転しながらギルドの二階の手すりに飛び乗ろうとする。
だが、その途中頭を手すりに打ってしまい地味に痛そうに見える……が、マカロフは何事もなかったかの様に振る舞い、懐から紙の束を取り出した。
「ま〜たやってくれたのぉ貴様ら……見よ、評議会から送られたこの文書の量を」
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