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FAIRYTAIL 心を失くした少女
第2話 妖精の尻尾
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ブルが宙を舞い始めた。

「あらあら……ナツが帰ってきたらさっそくギルドが壊れそうね」

「もう壊れてます……!」

ミラの呑気な言葉に頭を抱え飛んでくるものから避けながらツッコミを入れるルーシィ。


その間にも乱闘の波は広がり……


「ナツが帰ってきたってぇ!? てめぇ、この間の決着つけるぞ! コラァっ!!」

青髪タレ目の男 “グレイ” が声を荒らげる。

が……

「グレイ……服」

「はぅあっ! いつの間にっ!!」

何故かパンツ一丁のグレイが通った横で酒を飲んでいた女 “カナ” が注意すると気づいていなかったのか自身の姿に驚くグレイ。


「まったく……これだから品のないうちの男は……はぁ、嫌だわ」

そう不満を零しながら大樽で酒を飲み続けるカナ……その様子を見ていたルーシィは唖然と見つめる。


「くだらん……」

するとまた別の方向から声がし、そちらをふいっと振り返るルーシィ。


そこには腕を組み立つ男 “エルフマン” がいた。

「昼間っからピーピーギャーギャーと子供じゃぁあるまいし……漢なら拳で語れぇ!!」

(えぇー!! 結局喧嘩なのねっ!?)


「「邪魔だっ!!」」

ドゴムッ!!

「ぐはっ!?」

(しかもあっさり玉砕っ!?)


乱闘に参加して早々ナツとグレイに殴り飛ばされたエルフマンを見て呆然とするルーシィ。

すると、また一人違う場所から声が聞こえる。


「ん? なんだか騒々しいな」

その男を振り返るとルーシィは途端に目を輝かせる。

「あっ…… “彼氏にしたい魔導士” 上位ランカーの “ロキ” !!」

が……

スコーンッ!!

飛んできた酒ビンがロキの額に衝突すると……


「混ざってくるねぇ?」

「「「がんばってぇ〜?」」」

囲んでいた女性達にそう告げ、乱闘に参加するロキ。


(はい消えたっ!!)

ロキの真の姿を見てショックを受け、ガクリとしゃがみ込むルーシィ。

「な、何よこれ……まともな人が一人もいないじゃない……」

「ルーシィ……」

しゃがみ込むルーシィに声をかけ、目線を合わせるように腰を落とすミラ。

その声にそっと顔を上げるルーシィ。

「確かにめちゃくちゃだけど……楽しいところよ?」

「ミラさん……」

ミラの言葉に少し安心するルーシィ。

だが……

そこへ、ヒュッとミラの方へ酒ビンが飛んでくると、ミラの頭に当たってしまう。

「きゃぁー!! ミラジェーンさぁん!?」

「ね……? 楽しいところでしょ?」

そう言いながらも頭から血をピューと流すミラにガクガクと震えるルーシィ。

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