聖者の右腕W
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だな、じゃねぇよ??なんだこの状況??」
「・・・?お前が木にぶら下がってる」
「ぶら下がってもねぇしむしろぶっ刺さってるようなものなんだが??助けてくれたことには感謝するがいくらなんでもこれはねぇだろ!」
「いや・・・別の安全な助け方もあったんだけどよ・・・」
「ならそうしてくれよ!」
「面倒だったしさぁ・・・」
「一番ダメなやつだなオイッ??」
「まあ待ってろ。いま下ろしてやるから」
そう言ってアインは地面に刺さった槍を抜いて思い切り引っ張った。木は引っかかった釣り針を無理やり引っ張ったことで中腹で折れ、古城は無様に地面に落下する形となった。
「奇跡の生還オメデトー」
「・・・せめてもう少し棒読みを隠そうぜ」
「先輩、お怪我はないですか?」
「ああ、それよりも早くあいつらを追わないと」
「おお、もうすぐ最下層に着くぞ」
「尚更急がねぇと!でも浅葱をどうすれば・・・」
「カインの巫女は絃神島内なら放置可だ」
「放置ってお前・・・それにカインの・・・何て?」
「気にするな。いずれ知ることだ。それよりも先を急ぐぞ」
「本当に放置で大丈夫なんだな?」
「もしもの時は俺が責任を取ろう」
「先輩!」
「分かったよ!ったく・・・」
古城が苦言を漏らしたのを最後に三人は走り出した。
「おお・・・これが・・・これこそが・・・我らロタリンギアから簒奪されし至宝!長年求め続けた・・・さあアスタルテ!もう邪魔者はいません!この偽りの島を沈めるのです!」
「命令受諾拒否命令内容に語弊あり。命令の再考と再発令を求めます」
「なんですと?」
まさか、とオイスタッハが考えたその時、最下層の天井に亀裂が走り、次の瞬間にはそこを白い閃光が貫いていた。
「悪いがおっさん、その命令は取り消しにしてもらうぜ。ここから先はオレの戦争だ!」
「いいえ先輩、私たちの聖戦です!」
「あ、一名追加でよろしくお願いまーす」
「どこまででも私の邪魔をするのですか、あなたたちは。あれを見て、それでもYESと言えますか」
「あれは・・・」
古城たちの視線の先にあったのは蒼い結晶に包まれた干からびた人の右腕。仰々しいほど大きな上下の台座に挟まれるように設置されている。
「聖遺物ってやつだな。大方、お前らのとこの昔のお偉いさんが身を賭してなんたら〜とか聖典に書いてあるんじゃないの?」
「その通り。あれは我らがロタリンギアの教会よりこの島の設計者、絃神千羅によって簒奪された至宝です」
「よしお二人、俺が何があったか簡単に説明してやろう。まず、この島が浮いている場所についてだ。この島は龍脈の上に建造された。龍脈は・・・そうだな、無限に湧き出るエネルギーが剥き出しで流れる不思議な
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