ペルソナ3
1787話
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この店主はいい知識を持っている」
「……で、これにどんな魔法が封じ込められているのかは分かったの?」
不服そうな様子ではあったが、宝石の一件は塔を攻略する上で重要な意味を持つと理解しているのか、ゆかりは俺が渡した宝玉輪を手に尋ねてくる。
「いや。具体的にどんな効果を持つかまでは分からない。ただ、触った感触から考えると、多分この前スライムもどきに使ったように、回復系の魔法だとは思う。少なくても、アギ、ブフ、ガルといったような攻撃系の魔法じゃない……といいなぁ」
「……あのね。どうせなら最後まで言い切ってよね。そんな様子だと、迂闊にこれを使えないじゃない」
溜息を吐きながら、ゆかりは手に持った宝玉輪を俺に返してくる。
それを空間倉庫に収納しながら、俺は首を横に振る。
「確実なのは、実際にこれを使ってみる事だな。そうすれば、次から入手した時にこれがどんな効果を持つのか分かる」
ゆかりには一応そう言ったが、実際のところ同じ宝石を塔で見つけても、それが他の宝石と同じ効果を持っているとは限らないんだよな。
実際、宝石魔術を使う凛だって、同じ宝石であっても全く別の効果を発揮させたりとか、普通に出来るし。
ただ……もしかしたら、この世界の魔法とか、あの塔の中では機械的にこの宝石にはこの魔法といった具合にやっている可能性はある。
いや、可能性はあるというよりも、かなり高いと俺自身は思っている。
もしこれが、誰か特定の人間がやっているようであれば、宝石によってランダムになる可能性は十分にある。
だが、毎日自動的に前日とは違う造りになる以上、半ば自動的にその辺りは行われていると考えてもいい筈だ。
そうだとすると、宝石に込められている魔法とかも、固定されている可能性は高い。
勿論、レア物とか、そういうのは別になっている可能性はあるが。
「けど、これはあの影の鳥から手に入れた物なんでしょ? だとすれば、次からはそう簡単に手に入らないんじゃない?」
「だろうな」
ゆかりの言葉に頷きを返す。
小ボスを倒した階層に、1つだけあった宝箱。
そこから入手した物である以上、これから先の宝箱にもこれと同じ物があると考えるのは、難しい。
いや、皆無ということはないだろうが、もしあったとしても随分と先の事になる筈だった。
「……悩ましいわね。ああいう場所にあった以上、間違いなく強力な物なのは間違いないのに、それを迂闊に使う事が出来ないってのも……」
言葉通り一か八かでやるしかない。
もっとも、基本的にゆかりは後衛で、炎獣による護衛をつけている。
そうであるのを考えると、ゆかりがダメージを受けるといった事はまずない。
もし試すとすれば俺なんだが:……そうだな。なら、いっそ……
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