ペルソナ3
1787話
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う訳か、周囲にいたゆかりの友人達が俺の言葉を聞いた途端そんな声を上げる。
悲鳴は悲鳴でも、どちらかと言えば歓喜の悲鳴とでも呼ぶべき声。
そしてゆかりは……何故か顔を真っ赤にしながら、俺の方を睨んでいる。
何だ? 何で急にあんな声を出したんだ?
その事に疑問を抱いていると、顔を真っ赤にしたゆかりが俺の方に近づいてくると、そのまま俺の腕を引っ張ってその場から離れていく。
周囲からは色々と視線を向けられているのだが、何故そんな視線を向けられているのかが分からない。
ともあれ、こちらとしてはゆかりと一緒に移動するしかない訳で……であれば、ここで下手に暴れても無意味に被害が広がるだけだ。
そう考え、特に抵抗する事もないまま、ゆかりに引っ張られていく。
やがて到着したのは、月光館学園から少し離れた場所。
ちょうど近くにある建物の隙間になっているような、そんな場所だった。
「どうしたんだよ、いきなりこんな場所に連れてきたりして」
「……あのね、何で私がこうして怒っているのか、それは理解出来るわよね? なら、さっさと移動するわよ! ほら、影のゲートを出して」
そんなゆかりに促され、俺は影のゲートを展開する。
そこに身体を沈めていくと……やがて到着したのは俺の部屋だった。
靴を脱いで部屋の中に上がると、ゆかりは昨日見たとのはまるで違う様子に驚いた。
実際、幾つもの家電製品があるのを見れば、狭いながらもきちんと生活感のある部屋と表現するのは、決して間違っている訳ではない。
……まぁ、電化製品は全て新品である以上、本当に生活感があるのかと聞かれれば、軽く首を傾げる者も出てくるだろうが。
「へぇ……午前中だけで、随分と準備が早いわね。……じゃなくて! いい、アクセル。私が必死に学校の中に流れている噂を消そうとしているのに、何だってアクセルが堂々と私を迎えに来るような真似をするのよ。それだと、噂を消そうにも消せないでしょ」
不満そうに告げてくるゆかりに、空間倉庫の中から取りだしたミルクティーを渡す。
点けたばかりの電気ストーブの前で、暖かいミルクティーを飲むゆかり。
……まぁ、ミルクティーと言ってペットボトルのミルクティーだから、正確にはミルクティーじゃないんだろうけど。
だが、それでもミルクティーだと言い張れば、それはミルクティーとなる。
「……って、この程度で誤魔化される筈がないでしょ! 大体ね……」
ミルクティーを飲んで一段落した様子のゆかりだったが、やっぱりこの程度の事で誤魔化されてはくれないらしい。
だが、そんなゆかりが更に何かを言うよりも前に、俺は空間倉庫の中から宝玉輪を取り出す。
「これ、やっぱり宝石の類って事で間違いないらしいぞ。眞宵堂だったか? あそ
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