ペルソナ3
1787話
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当然ながら生徒達も俺の方に視線を向けてくる。
当然だろう。別に気配遮断のスキルとかを使っている訳じゃないんだから。
だが、そんな俺に向かって声を掛けてくる者はいない。
色々と理由はあるのだろうが、俺が月光館学園の制服を着ていないというのも大きいんだと思う。
何だかんだと、制服の中で私服というのは目立つし。
……それと、やっぱりゆかりとの関係が掲示板で色々と知られているというのも大きいんだろう。
ともあれ、こうして校門前で待っていると、ふと思う。
あれ? 今日ってゆかりは部活だったか?
その辺の事情は昨日聞いてなかったな。
「あ、あの……」
そんな風に考えていると、不意に声を掛けられる。
声のした方に視線を向けると、そこにいたのは数人の女だった。
俺に対する興味を隠そうとし、それでも隠しきれない様子でこっちに視線を向けていた。
特にこっちに対する敵意のようなものはないので、純粋に好奇心や善意から声を掛けてきたのだろう。
「どうした? えっと、初対面だよな?」
「あ、はい。ただ、その……私達、ゆかりの友達なんです。で、貴方の事は色々と本人や噂で聞いてたから」
「あー……なるほど」
ノリが良く、人付き合いのいい性格のゆかりは、友人が多い。
勿論、その外見も友人の多さにはかなり関係しているだろう。
そんなゆかりの友人が、そのゆかりと噂になっている俺を見て声を掛けてくるのは不思議な話はなかった。
「それで、今は何をしてるですか?」
「そんなの、決まってるじゃない。ゆかりを待ってるんですよね? きゃーっ!」
女の1人が何かを言うと、それに対して俺が何かを言うよりも前に他の女が突っ込む。
……うん。この辺り、分かっていたけどやっぱりちょっと手に負えないな。
女子高生パワーに押し込まれている感じがする。
このまま話に付き合っても構わないような……それでいて何だか面倒な事になりそうな、微妙な感じがする。
ともあれ、そんな得体の知れないパワーに押されながらも会話をしていると……
「あーっ!」
周囲にそんな大声が響き渡る。
当然大勢の生徒が帰っている状況でそんな風に叫べば、注目を集めるのは当然だった。
それは、俺と話していたゆかりの友人達も同様で、声のした方に視線を向け……
「あ、ゆかり!」
そんな声が周囲に響く。
ゆかりの友人達が見ている方に視線を向けると、そこにいたのは予想通りゆかりの姿だった。
何故か……そう、何故か驚愕の表情を浮かべて。
「ちょっ、アクセル!? 何でアクセルがここにいるのよ!」
「何でって言われてもな。まさかここで俺とゆかりの秘密を言う訳にもいかないだろ?」
『きゃーっ!』
どうい
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