616部分:第四十八話 厳顔、主を見つけるのことその二
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第四十八話 厳顔、主を見つけるのことその二
「悪いことだと思いますけれど」
「喧嘩は女の華だ」
魏延の言葉だ。
「それでどうしてお仕置きをされなければならないのだ」
「っていうか喧嘩なんて悪いに決まってるじゃない」
馬岱は呆れた目で魏延を見て話す。
「そりゃ怒られるわよ」
「何っ、御前に言われたくはない」
「それは私の台詞よ」
二人は向かい合って言い合いだした。
「私はな。これでもだ」
「何よ、私に文句でもあるの!?」
「最初見た時から思っていたがな」
「そうね、あんた何かむかつくのよ」
完全に二人での言い合いに移っていた。
「そのいけ好かない態度はだ」
「桃香さんにばかりべたべたして」
「私は劉備殿に忠誠を誓っているのだ」
「あんたのは忠誠じゃないでしょ」
「では何だというのだ」
「自分の胸に聞いてみなさいよ」
延々と言い争う二人だった。周りはそんな二人を見てだった。
「犬と猿ね」
「そうね」
神楽がミナの今の言葉に頷く。
「これはどう見ても」
「そのままね」
「蒲公英がこんなに言う相手なんてそういないぜ」
馬超も呆れながら見ている。
「よっぽど相性が悪いんだな」
「というか仲が悪過ぎるのだ」
張飛も困った顔をしている。
「どうなっているのだ、この二人」
「まああれだ」
趙雲だけはそんな二人を見て微笑んでいる。
「喧嘩する程というやつだな」
「それは違う」
「絶対に有り得ませんから」
二人はその趙雲に顔を向けて即座に否定した。
「そんなことは絶対にだ」
「本当に嫌いですから」
「まあそう言うのならいいがな」
趙雲はそんな二人の言葉を余裕の顔で受けている。
「さて、それではだ」
「ええ、そうね」
黄忠が趙雲の今の言葉に頷く。
「寝ましょう。夜も遅いし」
「明日に備えてな」
「お二人はどうしますか?」
劉備が趙雲に問うた。
「あの、このままじゃ」
「何、心配無用だ」
実に素っ気無く言う趙雲だった。
「そのことはだ」
「心配いらないんですか」
「そうだ、このまま寝ればいい」
「寝られます?」
「二人は外に出す」
やはりその言葉は素っ気ない。
「それで終わりだ」
「そうなんですか」
「ではだ」
「そうだな。私がやろう」
関羽が出てだった。二人を掴んでだった。
部屋に出して終わりだった。後は扉を閉めた。
「これでよし」
「あの、お二人は」
「どうなるんですか?」
「飽きたら中に入って寝るだろうな」
関羽は孔明と鳳統に答える。
「それでは。寝よう」
「何はともあれですね」
「明日に備えて」
「そういうことだ。では明日はいよいよ厳顔殿だな」
こんな話をして休息に入る一行だった。喧
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