第五章 Over World
人の願いは
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!!唯子!!」
直後、ワルプルギスの夜とぶつかる翼刀を仰ぎ見る位置で、三つの光が天を衝く!!!
「「対なる天剣!!」」
「輝く聖剣!!!」
「「「神剣、今代の担い手に、今一時の力を与えん!!!」」」
ドゥッッ!!!
十五の天帝
八の魔天
一なる勝利の剣
その剣全てが上空に射出され、翼刀の元へと降り注ぐ!!
「おおぉォォォオォオオオおオオオオオオ!!!!」
ゴッ!ザッッシュッ!ドンドンドンドンドン!!!ズガガガッオォッッ!!!
翼刀はそれを掴み取り、一刀一撃を叩き込み、計二十三の斬撃を叩き込む。
掴まれ、一太刀を浴びせた両の天剣は、翼刀を中心に円を描くように宙に浮き、最後の一本に光をつなぐ。
それを受けてさらに輝く
最後に掴むは、約束されし勝利の聖剣―――――!!!
「届けぇぇええええッッ!!!!」
ゴ・・・・ォうっっ!!
「エクス・・・カリバァァァアアアッッ!!!!」
そして、唯子が光に包まれる。
向かってくる漆黒の絶望を、足元から吹き出すその光が焼き尽くす。
それを以ってしてはなる、唯子の渾身の一撃。
不動の極み、動の所作より放たれん―――――
「真パニッシャァ!!!パンチッッ!!!」
ゴッ!!ゴンッッ!!!
それはその空間の天を突き、ガラスを砕いたかのように天井が砕けた。
光に包まれ、次第に見えなくなる視界。
その向こうに、唯子は見る。
ああ、あれこそ
少女の求めた、日常の風景。
村人も、神父も、友達も、少女自身も
皆がつつまれ、笑っている――――
「ありがとう。お姉ちゃん―――――」
ズッドォッッ!!!
ワルプルギスの身体を、黄金の剣閃が貫いていく。
その光の中を抜けて行き、無数の刃を殻のようにして身を護る者が飛び出してきた。
「大丈夫か?」
「うん・・・・」
翼刀の抱える唯子の身体は、弱り切っていて痩せていた。
だが、翼刀を掴む力は、確かに力強かった。
「泣いてるのか?」
「大丈夫だよ・・・・翼刀」
「ん?」
「ありがとう」
「どういたしまして」
翼刀が唯子を抱きしめ、ビルの屋上に着地する。
剣は各々の主の元へと帰還し、その手に収められていく。
二人の背後では
ワルプルギスの夜が、静かに回転を始めていた。
to be continued
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