第五章 Over World
人の願いは
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「ヤァアア!!」
コブラを越え
そしてそれらを一つに束ね、さらに無限を越えた一撃を!!!
《スキャニングチャージ!!!》
そのエネルギーを両脚に込め、放たれた矢に向けて最後の一撃を!!!
「セイヤァぁアアアアアアアアッッ!!!」
バキンッッ!!!
その一撃によって、矢はさらに押し込まれる。
それは衝撃に砕けるものの、ワルプルギスの胸元に確かな亀裂を刻み込む。
そして――――――
「行 く ぞ」
神剣を携えし、鉄翼刀が飛翔する。
刃を翼上に展開し、一気にワルプルギスの元へと突っ込む翼刀。
その胸元に一撃を叩き込み、その亀裂をさらに開いていく。
「唯子ォォォォオオオオオオオオオ!!!!」
一方、内部の唯子は迫りくる絶望の闇を蹴散らし続けていた。
まるで我らの盟主は渡さんと言わんばかりに、それはいつまでも離れない。
「もうだめだよ・・・私はお姉ちゃんを思い出せた。それだけでもういいよ!!」
背後では少女が泣いている。
だが、唯子はそれをやめようとしない。
拳で砕き
足で踏み潰し
包まれようとも、震撃で吹き飛ばし
どんな絶望をも、確実に消し去っていく。
「なんで・・・いつまでも終わらないのに!!こんな絶望の底で、どうしてそんなに戦えるの!?」
少女は一度、絶望の底に落ちた。
その恐怖はいまだ変わらない。
だが
「そんなの、決まってるでしょ!!!」
翼刀の目の前で、ワルプルギスの亀裂がだんだんと修復されていく。
相手のエネルギーはそれだけに膨大だ。
なんといっても、数百、数千世代の、絶望の底に落ちた少女たちの怨念が相手なのだ。
しかし
「だから、なんだ!!!」
一切の空きもなく突っ込んでくるそれを唯子は吹き飛ばしながら答える。
「絶望の底は、確かに怖いよ!?でも!!」
塞がれつつある亀裂に向かい、翼刀が叫ぶ。
「立ち向かうことが恐ろしいほどの絶望なら、何度でもあった!!だけど!!」
内と外
まったく位置の違う場所にいて
すぐ近くにいる二人は、揃えてそれを、声高々に叫ぶ
「「絶望にどん底があったって!人の願いは――――天井知らずだ!!!」」
「世界が終わる絶望感?」
「今までのすべて、何もかも失う恐怖?」
「「そんなもの・・・・俺/私たちだけで、十分だ!!!」」
「力を貸して!!――――翼刀!!!」
「今行くぞ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ