第五章 Over World
遠ざかる真実
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「この街を任せたいの」
佐倉杏子を相手に、そう話しかけるほむら。
当の相手は聞いているのかいないのか、ダンスゲームのプレイ中だ。
「彼女たちが邪魔をするなら、私が対応するわ。だから、彼女たちには手を出さないで」
「・・・・・あのさぁ」
タンッ、と最後のステップを踏み、ゲームをクリアして台から降りる杏子。
菓子を咥えながら、うさん臭そうにほむらを見る。
「そんなうまい話、裏に何かあると思うだろ?ふつー」
「・・・・・」
魔法少女のくせに、グリーフシードはいらないというほむら。
彼女にしてみれば怪しいことばかりだ。
何かあると思うのが普通だろう。
(佐倉杏子は魔法少女として非常に優秀・・・・)
だからこそ、杏子は疑うのだ。
そんな魔法少女が、いるわけがないと。
ならば、信じてもらうにはどうすればいいのか。
『私の固有魔法は時間操作で、実は私は未来から来て何度も繰り返しているのよ』
なんて言えるだろうか?
確かに、もう数度会ってからなら、能力の説明として受け入れてもらえるだろう。
しかし今この状況でいきなり言ったところで、信じてもらえるとは思えない・・・・
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暗い
街の明かりが辛うじて届いているものの、全てを見れるほどではない。
ドクン
ここは公園だというのに、その街灯は全て光を失っている。
ドクン
鼓動のように、何かが胎動している音がする。
ドクン
それは大気そのものを震わせるような音。
ドクン
そしてそれは、小さな青い宝石から発せられていた。
「さやかちゃん・・・・?」
さやかが、胸を押さえてしゃがみ込んでいる。
それを囲むように、四人の魔法少女がいる。
(これは・・・・!!)
今まさに、さやかのソウルジェムが限界を迎えていた。
魔女は魔法少女から生まれる。
それを、受け入れたくないだけで皆は感じ取っていた。
そしてそれが今、目の前で起こっているということも。
「あ・・・あ・・・・わたし・・・は・・・・」
(このままでは・・・・!!!!)
このままでは美樹さやかのソウルジェムは砕け、あとにはグリーフシードが残るだけとなるだろう。
そしてそれは魔女を生み出し、目撃した彼女たちを更
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