暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
カケラ紡ぎ Tips2
[1/9]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


「私、前にも言ったわよね。無用なトラブルとは無縁でいたいって」

「ッ!?」

ほむらは今、マミのリボンで締め付けられて身動きが取れない。
ここはお菓子の魔女の結界。

マミの傍らには、まどかもいる。


このままでは、マミは首から上を失い死ぬことになるだろう。


(本当にいきなり・・・・こんな状況で、どうすれば――――!!)

カケラの内容に、こちらの都合などはお構いなしらしい。

さっきからそうだ。

咄嗟の行動。
思いつきの言葉。

それを必死に捻りだし、その場をやりきっていくことばかり。



カケラ紡ぎは続いている。




少しだけうんざりするほむら。
だが、ここでのマミの死は回避しなければならない。

それはさやかの契約につながり、そして魔女へのきっかけだ。
マミという戦力を失うのも、手痛い。



「巴マミ・・・あなたは・・・・・」

「ごめんなさいね。私、あなたを信じ切ることができないの」

「?」


その言葉に違和感を感じる。
まるで、マミはほむらを信じて見たいような口ぶりだ。

だがその確証がなく、まだ怪しいほむらを疑っている事実。


その疑念と信頼の狭間で、彼女は今揺れている。


(これは・・・・カケラの結果・・・・?)

ともあれ、これなら突破口も少し見えてくる。



「巴マミ・・・」

「・・・なに?」

「私のことは、まだ信じなくてもいいわ」

「そう?」


意外そうにするマミ。
だがその一言で、重かった彼女の表情が、少しは軽くなる。


「でも忘れないで。私たちは、魔法少女よ」

「・・・・・そうじゃない子を巻き込むなってこと?」

「それもだけど・・・・それ以上に」

「?」


「その子を連れていくと言うのなら、あなたは絶対に負けちゃダメよ」

「・・・・・」

「あなたが負け、死んでしまったら、鹿目まどかも美樹さやかも死ぬことになるわ」

「・・・・そう・・・ね」

「つれていくなら、覚悟を決めなさい。共にいてほしいなら、その人を護るだけ強くありなさい」


ほむらの言葉に、マミの表情がこわばっていく。
それは恐怖からの物だろうか。


「あなたは・・・・私を脅しているの?一人でいろというの?」

「いいえ。私は・・・・」


私は・・・・なんだろうか?



まどかを護ってもらいたい?
確かにそう。

でも、それだけ?


マミという戦力を失うと、この先のワルプルギスの夜戦で不利になるから?
それもある。

でも、それだけ?



ほむらの言葉はそこで詰まり


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ