第五章 Over World
カケラ紡ぎ Tips1
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しかし、それは頼れない。
ここがあらゆるパラレルを覗ける場であるのなら、そこは時間を越えた空間だ。
そんな場所で、時間逆行が出来るとは彼女も考えてはいなかった。
「数多の結果を紡ぎだし、その果てにどのような現実を作り出すのか・・・・・」
ほむらが、恐る恐る手を伸ばす。
「そう。始めなければ始まらない。どんなに後戻りできなくても、いえ・・・できないからこそ、先に進むべきよ」
そして、一つのカケラを掴んだ。
「ま、せいぜいがんばりなさいな」
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『―――そんなことより、今日は転校生を紹介します!!』
ほむらが気づくと、そこは学校の廊下だった。
きょろきょろしていると、だんだん状況を把握する。
これは、自分が転校してきた初日のシーンだ。
『暁美さーん、どうぞー!』
テレビの司会者のようにテンションが高い先生の合図に従い、扉を開いて脚を踏み込むほむら。
そこに広がる光景は、何度も繰り返した内に何度も見てきた光景だ。
変わり映えのない、もはや飽き飽きした景色。
「暁美さんは長く入院生活を送っていたので、皆さんも気を付けてくださいね?」
先生の言葉に、生徒たちが応える。
席はいつも通りの場所。
ほむらは淡々と言われたままに進み、そこに座る。
愛想笑いの一つもなく。
そうして朝のホームルームは流れて行った。
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「つまんない」
「は?」
そのシーンが終わり、また気づくとほむらはさっきの空間に戻ってきていた。
変わっているのは、さっき自分を囲んだカケラが一つしかないこと。
そして、無限に広がっているであろうこの空間に、同じほど無限の欠片が浮かんでいた。
だがその光景に唖然とするよりも早く、梨花の言葉にほむらは呆気にとられた。
「つまらない・・・・?」
「ええ、つまらないわ。あなたは何をしに行ったの?」
「そんなこと言われても困るわ・・・・あの時に出来ることはない」
「本当に?」
「ええ」
そう
あの時にいきなり魔法少女の話しても、彼女はまだ何も知らない時だ。
そんな話を信じてもらえないだろうし、怪しまれては何もかもがうまくいかないだろう。
変に拒絶して印象付けるのもいけない。
まどかという少女は、魔法少女という形
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