第二章
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それならばどうにもならなかった。
「だからですか」
「私では無理だ。こうなってはだ」
「見ているしかできませんか」
「うむ。私もあの御仁はどうにもならないと思っているからな」
匙を投げたというのだ。だからもう何も言わないというのだ。こうして江漢の奇矯な振る舞いは誰にも止められなかった。そしてこれが止められないと。
その振る舞いはさらに酷くなった。今度はだった。
江漢はだ。弟子にこう言ったのだった。
「わしは死ぬぞ」
「えっ、先生まさか」
自決するのかとだ。弟子は血相を変えた。確かに変人になっているがそれでも江漢は彼にとっては師だ。そう言われて驚き心配しない筈がなかった。
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