第五章 Over World
似て非なる物だと知るがいい
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「ん・・・んん・・・・」
時間は巻き戻る。
そう、それはほむらがまだ古手梨花と出会っていない時間。
蒔風がキュゥべえを相手に、作戦を実行し始めて語っている時間。
時計の上で、長針が正反対の方向へと巻き戻る。
「あれ・・・・」
鹿目まどかは、見慣れない部屋で目覚めた。
自分はどうやら眠っていたようだ。
周囲を見渡すと、学校のカバンがあった。
ちょっとしか見たことがなかったが、間違いなくそれはほむらの物だ。
そして、思い出す。
映司と杏子と共に、さやかを止めに行ったこと。
それが失敗してしまったこと。
杏子がさやかと共に、果ててしまったこと。
そして、外を見る。
とんでもない嵐だ。
机の上を見ると、いろいろな資料があった。
よくわからないが、この嵐は巨大な魔女によるものらしい。
そして、ここに誰もいないということは―――――
「ほむらちゃん!!!」
部屋を飛び出す。
扉を二回ほど間違え、玄関を見つけて飛びつく。
靴を履き、爪先を地面で叩きながらそのドアノブを回す。
そして、扉が開いたとき
「・・・・どこに行かれるつもり・・・・ですか?」
「にゃー?」
「にゃ〜ぉ」
男の声に、呼び止められた。
飛び出した彼女が振り返ると、玄関の両脇には二人の男性がいた。
一人はコートのようなものを羽織っており「ドラマに出てくる現場の刑事」というのが一番似合う格好だ。
まどかから見て玄関の左側に立っており、それはまるで門番のようだった。
もう一人は、地面に座り込んでいた。
パーカーを着ており、下はゆったりとした長ズボン。
黒猫を膝の上に乗せながら、今はそれを抱えてにゃーにゃー言い合っていた。
「だ、だれですか・・・・」
「映司さんや・・・・翼刀さんの仲間・・・・です」
「え!?」
その言葉に驚くが、それでもまだ警戒はするまどか。
だが、次の言葉からはだんだんと警戒も解けいていく。
「この嵐は・・・・魔女によるものです」
「!!・・・はい・・・・」
「行く先には・・・・あなたの友がいる・・・・そうですね?」
「はい・・・・」
「行くの?危ないよ?」
「・・・・・」
「この嵐、そもそも嵐じゃないし普通じゃない。地面とか浮き上がってるし、普通の人間の君が言っても足手まといにしかならないよ」
「・・・・我らの主や・・・・仲間たちが戦っても勝てるかどうか・・・・です」
「多分、さらわれた唯っち助
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