暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
似て非なる物だと知るがいい
[10/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
-------------------------------



「ん・・・んん・・・・」


時間は巻き戻る。

そう、それはほむらがまだ古手梨花と出会っていない時間。
蒔風がキュゥべえを相手に、作戦を実行し始めて語っている時間。


時計の上で、長針が正反対の方向へと巻き戻る。


「あれ・・・・」


鹿目まどかは、見慣れない部屋で目覚めた。
自分はどうやら眠っていたようだ。

周囲を見渡すと、学校のカバンがあった。
ちょっとしか見たことがなかったが、間違いなくそれはほむらの物だ。


そして、思い出す。
映司と杏子と共に、さやかを止めに行ったこと。
それが失敗してしまったこと。

杏子がさやかと共に、果ててしまったこと。



そして、外を見る。
とんでもない嵐だ。

机の上を見ると、いろいろな資料があった。


よくわからないが、この嵐は巨大な魔女によるものらしい。

そして、ここに誰もいないということは―――――



「ほむらちゃん!!!」

部屋を飛び出す。
扉を二回ほど間違え、玄関を見つけて飛びつく。

靴を履き、爪先を地面で叩きながらそのドアノブを回す。


そして、扉が開いたとき


「・・・・どこに行かれるつもり・・・・ですか?」

「にゃー?」

「にゃ〜ぉ」

男の声に、呼び止められた。



飛び出した彼女が振り返ると、玄関の両脇には二人の男性がいた。


一人はコートのようなものを羽織っており「ドラマに出てくる現場の刑事」というのが一番似合う格好だ。
まどかから見て玄関の左側に立っており、それはまるで門番のようだった。

もう一人は、地面に座り込んでいた。
パーカーを着ており、下はゆったりとした長ズボン。
黒猫を膝の上に乗せながら、今はそれを抱えてにゃーにゃー言い合っていた。



「だ、だれですか・・・・」

「映司さんや・・・・翼刀さんの仲間・・・・です」

「え!?」


その言葉に驚くが、それでもまだ警戒はするまどか。
だが、次の言葉からはだんだんと警戒も解けいていく。



「この嵐は・・・・魔女によるものです」

「!!・・・はい・・・・」

「行く先には・・・・あなたの友がいる・・・・そうですね?」

「はい・・・・」


「行くの?危ないよ?」

「・・・・・」


「この嵐、そもそも嵐じゃないし普通じゃない。地面とか浮き上がってるし、普通の人間の君が言っても足手まといにしかならないよ」

「・・・・我らの主や・・・・仲間たちが戦っても勝てるかどうか・・・・です」

「多分、さらわれた唯っち助
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ