暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第55話「テロへの抵抗」
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 だけど、俺はこれぐらいやらないと気が済まなかった。

「くそっ....くそぉ....!」

 ...“手遅れ”。そう、手遅れなんだ。もう、何もかも。
 いつも、いつもそうだ。
 前世の時だって、もう取り返しのつかない所まで堕落していた。
 ...それを、俺はまた繰り返しただけだ...!

「はは...ははは......!」

 もう、笑うしかない。
 二次小説的に言えば、俺は“踏み台”にしかなれなかった愚か者だ。
 それほどまでに、俺は無意味な事しかしていなかった。

「.....くそ.....。」





   ―――....もう、疲れた...。













       =out side=





「...キリエ...。」

「...分かってるわ。...でも、隙が見つけられない...。」

 第三アリーナ。そこに生徒と教師たちは集められていた。

「せ、先輩...。」

「...あまり騒がない方がいい。大人しくしてるのが吉だ。」

「は、はいッス...。」

 冷静に状況を見ている者も、迂闊に動く事はできなかった。
 生徒と教師を囲む男達は、皆銃を手にしている。
 下手に動けば、誰かが殺されかねないからだ。

「....ちっ、またやられたか...。」

「ISもない癖に、流石はブリュンヒルデと言った所か...。」

「っ、織斑先生...。」

 近くの男たちの会話から、千冬はまだ捕まっていないと、山田先生は考える。
 しかし、同時に自分ではどうする事もできないと理解する。

「(...お嬢様とはこれ以上連絡は取れてませんが...見た所捕まっていませんね...。他にも何人か見当たらない事を見るに...チャンスは潰えた訳ではない、と。)」

 人質として紛れ込んでいる虚は、状況をとにかく把握していた。
 外でまだ誰かが動き回っている事から、隙が生まれる可能性があると考えていた。

「....は?何!?ISだと!?馬鹿な!?」

「ぇ....?」

 そこへ、突然リーダー格らしき男が通信機に向かって怒鳴りつけた。
 その時聞こえた単語に、その場にいた全員が騒めく。

     ダァアン!!

「うるせぇ!静かにしろ!!」

 その瞬間、男の一人が銃を空に向かって撃ち、脅す。

「ちっ...おい!C班とD班は他の班に連絡を取りつつ対処に向かえ!...くそが、ISは乗れなくなったんじゃないのかよ...!」

「(IS...もしかして、秋十君?)」

「(その可能性は高そうね〜。彼、高町家に行ってたんだし。)」

 動揺している男たちを見て、アミタとキリエは秋十
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