第五章 Over World
少しは私のこと、頼ってよね
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のは、奪われない為。
そして、間接的にではなく直接、自らの身体で彼らを捻り潰す為だろうか。
バガァッ!!と、小さな瓦礫が吹き飛んだ。
一瞬目を背け、ガードする三人だが、直後にその姿を目撃する。
「なんだ・・・・あれは・・・・」
そこにいたキュゥべえは、普通の感性ならばまず受け入れられない姿をしていた。
キモチ悪いのだ。
大きさは人間大。そして、体型も人間と同じものになっている。
頭だけは獣の時と同じ姿だが、クリクリしていた目はギラギラとしており、かわいらしいとも取れた口は邪悪にひん曲がっていた。
「なんだあれ。キモチわりぃぞ」
「まあそれは同感だけど・・・」
「二人とも」
その姿に率直な感想を述べる二人だが、蒔風は大真面目な顔で警告する。
「あんな姿だが、割れたコアメダルを修復してアンクまで復活させたのと同量のエネルギーを取り込んでるんだ」
「つまり・・・・」
「オレが時間を稼ぐ。早く行くんだ!!」
ドッッ!!
「ごブっ!?」
蒔風の言葉を聞き、そうしようとする映司とアンクの隙間を、白い影が通り抜けて行った。
それは蒔風のどてっ腹に蹴りをぶちかまし、その身体を二十メートル後方に吹き飛ばしたのだ。
蒔風の身体は瓦礫の一つに当たって止まり、その衝撃で再び蒔風が血を吐き出す。
「ガッ・・・ハッ・・・!」
「オイ!!」
「蒔風さん!!」
いきなりのことに驚愕しながら、振り返って名前を呼ぶ映司だが、蒔風が即座に怒声を上げた。
「早く行け!!!こいつの狙いは俺だ!!!」
「ッ――――!!行こう!アンク!!」
「あ!?オイいいのか!!」
「あの人なら・・・・大丈夫だ!!」
立ち上がろうとする蒔風に、キュゥべえが疾駆して行く。
だが、それをしり目に2人はワルプルギスの夜に向かって行った。
きっと蒔風なら勝てると信じて。
そして、その蒔風は
「ふんッ!!」
「うぉっ!!」
立ち上がり途中の所に、キュゥべえの蹴りがぶち込まる。
それを転がって避け、体制を整える。
放たれる拳を手刀で落とし、後退しながらその攻撃を防いでいた。
「どうしたんだい?防戦一方じゃないか」
「チッ!!」
ドガガガガガガガ、ビシュッ!!
「ッ!!」
パンッ!!
拳を次々に突き出してくるキュゥべえと、よろけた態勢を整えながらも後退してそれを受ける蒔風。
蒔風の一瞬の隙をついて、渾身の拳が放たれ、それを両掌で受けて転がる。
後ろ受け身から立ち上がり、さらに踏みつぶそうとする足を回避して膝立ち
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