第五章 Over World
少しは私のこと、頼ってよね
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イ ツ―――!!いきなり復活してバカとはなんだよ!!」
「バカにバカと言って、何かおかしいことがあるか!!」
神々しいまでの復活とは裏腹に、再開は感動的なものにはならなかったようだ。
だがそれでも二人とも、口にする罵倒の割にはまんざらでもない表情をしている。
「映司さん」
「蒔風さん・・・本当にありがとうございます!!」
「は、なんで礼なんか言ってんだ」
「お前も言えよ!!」
「った!?何すんだ映司ィ!!」
いいよいいよ、と手を振る蒔風。
しかし、だけどその代わりに、とワルプルギスの夜の方を指さす蒔風。
「あっちの方の手助け、お願いできますか?」
「大丈夫ですけど・・・・まだあいつが・・・」
蒔風の言葉通り、行く気はあるのだが、何分まだキュゥべえがいる。
しかも、まだエネルギーの半分はフヨフヨ浮かんでいるのだ。
三人が見る瓦礫の向こうには、キュゥべえがいるはずだ。
「おそらく、本来ならキュゥべえはあの二つをぶつけ合って強大な反発エネルギーを得ようとしたはずだ。それを使って俺たちを吹き飛ばそうとしたんだろうけど・・・・」
「その片方を、アンクが持って行った?」
「かなりの量の欲望だったからなァ」
「あっちも喰ってこいよ!!」
「ア?あんな胸糞悪いもん喰えるか!!」
そう言って、その黒い方を指さすアンク。
そこで件の黒いエネルギーがゆっくりと降下していった。
それは瓦礫の向こうに降りて行っており、まるでそこにある小さな口に吸い込まれるかのように消えて行ってしまった。
ゴクン
「きゅっぷい」
そんな音と声が、瓦礫の向こうからする。
白玉のような、人魂のようなのものがヒュンヒュンと飛来して、瓦礫の向こうへと集まってく。
そしてバキバキと音がし始め、ガッ!と瓦礫の上に「手」が置かれた。
いつものキュゥべえの物ではない。
あれは前足などではない。
それにはしっかりと五本の指が付いており、真白であることを除けば、人間のそれとは変わりなかった。
「あれは・・・」
「見ろ。多分、あの小さな体じゃ受け止めきれないから、ストックしていた肉体を使って最適化した肉体に変えているんだ」
「最適化?」
「あぁ・・・肉体のキャパを上げているんだ。それだけのエネルギーを、受け止められる体に」
「そうだね」
と、その手がしゃべった。
否、実際にはその手の持ち主が。
「確かに大したエネルギーだよ。しかもそれを奪うとは・・・・全く、君らは本当に僕の思い通りになってくれない――――!!」
憤った声。
それを取り込んだ
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