第五章 Over World
もったいないと思わないかい?
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「それはな、キュゥべえ。お前にとって残酷なことだぞ」
「そうなんですか?」
「うーん・・・・まあ、彼も隠し事はいけないと知ったわけだし、次のステップに進むか」
「?・・・・ああ!つまり、言うべきことと、言わなくてもいいこと、ですね?」
「ビンゴ!!やっぱさー、嘘も方便って言うじゃない?あれ?じゃあ言わないべきかな?」
「こういう教訓は、一回受けてみるのが一番いいですよ。ああいう奴は特に」
「おー、流石解ってるねぇ」
「勝手に盛り上がらないでくれないかな。いったいどういうことなんだい?」
コントのようにふざける二人に、キュゥべえが先を奨める。
自分のしてきたことが必要のない、無駄なことだと、一体どういうことなのか。
「簡単な話だよ、インキュベーダー。この星の人類は、別段お前がいなくても普通に繁栄してたってこと」
「な・・・・?」
「気付かなかったか?翼刀が話してなかったか?頭に情報来なかったか?この世界は結合していると」
「それは・・・確かに情報としては」
「ならば話は早い。じゃあ、そのすべての世界にインキュベーダーの干渉はあったか?」
「あ、そうか!!」
ふはッ!と笑いを吹き出しながら、蒔風が愉快に口火を切りだす。
その態度はまるでコントでも演じているかのようで、ふざけているとしか言いようがない。
「いいか?ある世界では数万年前のバトルファイトで勝ち残ったから。ある世界では、ある少女の神懸かった能力で出来上がったなんて言われてるな。そもそもそんな原因もなくても、お前がいない世界だってふっつ〜ぅに繁栄してんだよ。さっきまでな〜にを偉そうにいってんだかと。もうね、バカバカしくて笑いをこらえるの大変だったんだよ。むしろお前がいなくても、もっともっと発展した技術のある世界だってあるくらいだしさぁ。お前の干渉で、お前がいた世界実はもっと発展できるはずだったのに遅れちゃったんじゃない?プっ、やーいやーい。キュゥべえいらない子〜」
「あ、これはむかつく」
最後の方は子供のようにバカにし始める蒔風。
言われてない映司が、自分に言われたらと想像するだけでイラつくのだ。
まあ実際にはスカッ、としているわけだが。
だがそれでも、キュゥべえの表情に変化はない。
「ふん。何を言っているんだか。言っただろう?僕の役目は人類を繁栄させることじゃないんだよ」
「プフッ・・・・・へぇ?」
「人類の繁栄なんてものは副作用、結果論、必要だからそうしただけさ。僕たちは別に君たちが猿であろうと別にいいんだ。低能なままでも良かったのさ。だけどそれだと効率が悪いし、宇宙の寿命に間に合わないからね。その為に発展させたに過ぎない」
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