幻想御掌
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『あ、あの……能力を急激に上げる方法が分かった……かもしれないです…。』
俺は美琴からの通話内容を思い出しながら、走ってある場所に向かっていた。
『佐天さんが、黒子にそう言ったらしいから今からいつものファミレスに来て!』
──走り続けても遠い……しょうがないか。
俺は能力を使って風を起こし、フワッと足元を浮かせファミレスに向かった。
──と言うか、あのファミレス遠いんだけどな!?
俺の心の叫びは誰にも届くことは無かった。
「遅いわよ。」
「ごめん、これでも飛ばしたんだけどね…」
美琴は機嫌が悪いようで足を組みながら、席に座っていた。
俺は飾利に詰めてもらって椅子に座り、ウェイトレスさんにアイスコーヒーを頼んでから本題を切り出した。
「それで、能力を急激に上げる方法が分かったって言うのは?」
「それは私から説明しますね。」
そう言って飾利はノートパソコンをテーブルに起き、起動させる。
ブォンという音が鳴ってから数秒経つと、あるサイトに画面が切り替わる。
飾利は皆が見えるように画面を向かせる。
「このサイトは何ですの?」
「これは佐天さんの情報を元にネット中を細かーく調べたら、見つかったサイトです。」
「それで、このサイトと能力が急激に上がる方法って何か関係あるの?」
「はい、ここで話されてるのは幻想御掌と呼ばれる物の取引場所についてのチャット場だったんです。そして、その取引場所は駅近くのファミレスなんです。」
俺は今までの事を黙って聞き、頭の中で整理していた。
1、倉庫と現実のレベルが違う。
2、幻想御掌というものがある。
3、それを取引する場所があり、サイトを通じている。
4、そして、取引場所がここでは無いもう一つのファミレス。
──てことは、本物って事だろうな。
そう俺が考えていると、前に座っていた美琴が「てことは。」と話し始めた。
「そのサイトで指されてる場所で取引されてるなら、その場所に行って確かめちゃえば早いわよね?」
「まぁ、それが一番早いだろうな。」
「ですが、危険もありますわ。」
「じゃあ、俺がその場所に行くよ。」
──流石に女の子4人に危険な場所に行かせるのは、男の俺として嫌だからな。
だが、もちろん反対意見も出るわけで…
「湊には行かせないから。」
「え…?」
「湊に行かせたら、また1人で解決させようと無理しそうだからよ。」
──……何も言えない。
「私が行くわ、黒子と初春さんは風紀委員だし、佐天さんは危険、湊は絶対駄目だからね。」
そう言って人の意見を聞
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