ペルソナ3
1786話
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類をやっていると判断されて警察を呼ばれる可能性すらある。
特に今の俺は身分証もない状況なのだから、警察に関わる訳にはいかない。
「そうなる。知り合いに色々と集めている奴がいてな。そっちから回して貰ったんだ」
「なら、そっちの知り合いに聞けば良かったんじゃないかい?」
「その知り合いもこれが何なのかまでは分からなかったんだよ」
「……何も知らないのに、これを手に入れたってのかい?」
どこかこっちを疑うような視線を向けてくる女。
今の説明にはちょっと無理があったか?
だが、その辺りの事情を詳細に説明する訳にはいかない以上、こちらとしてもどうしようもない。
そのまま十秒程、俺の方をじっと見つめていた女だったが、やがて小さく溜息を吐いてから口を開く。
「まぁ、いい。坊やにはちょっと分かりにくいかもしれないけど、これは宝石の一種で……正確には玉輪と呼ぶべき物だろうね。……もっとも、普通よりも随分と質がいいように見えるし、何より不思議な力すら感じる。これは……」
「これは?」
「ああ、いや。何でもないよ」
何故か途中で言葉を濁す店主。
俺に分からない何かを察してはいるみたいだが、それでもその何かを口に出す様子がないのは……俺に言っても信じられないからか?
……いや、まさかな。この店主があの現象について知っているとも思えない。
目の前の店主が、持っていた宝石っぽいのを俺に返してくる。
「これは、玉輪と呼ばれている物だろうね」
「玉輪?」
「ああ。詳しい説明は省くが、こういう風に丸くて中央に穴が空いている石や宝石の総称だよ」
「……なるほど」
どうやら、やっぱりこれが宝石の類だったというのは間違いのない事実らしい。
もっとも、それが分かったからどうだという事ではないのだが。
それでも、スライムもどきに投擲した時にはダメージではなく、補助魔法、もしくは回復魔法が発動したのを考えると、恐らく……本当に恐らくだが、この宝石もそういう類の魔法が入っていると考えて間違いない。
「そうか、玉輪か」
「まぁ、これはどちらかと言えば宝玉輪と呼ぶ方が相応しいだろうけどね」
「……分かった。なら、これからはそう呼ばせて貰うよ」
「買い取るかい? それはかなりの品質だし、相応の値段を出すよ?」
そう尋ねてきた店主の声は、出来ればこれを自分の手元に置きたいという意思があった。
まぁ、こうして見る限りかなりの値打ち物のようだし、古美術商としては是非手に入れておきたいのだろう。
だが、これには何らかの魔法が込められている。
それも、小ボスのいた階層に唯一あった宝箱だと考えれば、現段階では希少な代物なのは間違いないだろう。
……パターンだと、ゲームとかアニメとかで先に進めば普
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