第1話 ハルジオンでの出会い
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たッ!!!!」
「でしたッ!!!!」
涙を流しながら、盛大な土下座をした。
「きゃぁあ!? やめて恥ずかしいから!!」
「……でしたー」
土下座を止めないナツとハッピーを必死に止めるルーシィの前にナツたちを真似て自身も土下座を始めたシロ。
ルーシィのツッコミは途切れることを知らず……
「シロも真似しなくていいわよぉおおおっ!!」
ーーーーー
ルーシィにご馳走になってから数時間後、ハルジオンの街で時間を潰していたシロたちは港を一望できる公園のテラスにいた。
「ふあー……食った食った!」
「あい! いっぱい食べたねー」
「……まだ足りない」
「シロは食べ過ぎだよ……」
満足気なナツとハッピーの横で物足りなさそうに呟くシロに苦笑を浮かべるハッピー。
ふと、海を見つめていると唯一明かりのついている一隻の船に目がいく。
その船を見つめ、昼間にあった会話を思い出すナツ。
「あー……そーいや、あの船で偽物のイグニールがパーティやってるんだったなぁ……ぅぷ、気持ち悪ぃ……!」
「想像しただけで気持ち悪くなる癖治そうよ……」
「……吐く?」
しゃがみこむナツの背を同じくしゃがみこみ、撫でるシロ。
その背後で……
「あ! あれでしょあれ!! あの船で今日あの有名な妖精の尻尾の火竜様がパーティやってるんでしょ!」
「「っ!」」
「……」
「あーん? いいなぁ、行きたかったなぁ」
シロたちの背後で女性たちのしていた会話にピクッと反応を見せるナツとハッピー。
シロも黙って船を見つめ……
「妖精の尻尾……?」
「……火竜」
ギッ……と船を見つめ、睨むナツ。だが……
「うぷやっぱ無理……っ」
途端に口元を抑え、吐気を堪えるナツ。
「はぁ……」
「……吐く?」
ーーーーー
「ちょっと!! 何するのよ!」
ここは、偽の火竜が開催するパーティ場の船の中……その中で大勢の男に囲まれ、身動きの取れなくなっているルーシィの姿があった。
この現状までの経緯を簡単に語ると……
ルーシィはシロ達と別れた後、公園で魔導士雑誌である “週刊ソーサラー” で憧れる妖精の尻尾について読んでいた。
すると、突然偽の火竜が背後から現れ、妖精の尻尾に入れてあげる代わりに船上パーティに来てくれと言われ……パーティに参加したのだが……
なんとその船はフィオーレ王国の隣国、ボスコへ行く奴隷船だったのだ。
そして、偽の火竜に騙されたルーシィは火竜の手下に捕まってしまっていたのだ。
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