暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRYTAIL 心を失くした少女
第1話 ハルジオンでの出会い
[2/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話



(な……なに!? この胸のドキドキは!

あたし……どうしちゃったのかしらっ!?)


女性たちの集団の中に一人、旅の魔導士である少女 “ルーシィ” がいた。
彼女も噂に名高い “火竜” がいると話を聞き、一目見ようと来たのだが……

有名な魔導士を前に何故か胸のときめきが急激に強くなり、頬を赤らめ目の前の彼から目が離せない彼女。


そこへーーー



「イグニール!! イグニール!!」

桜髪の少年、ナツが突然女性達の群れの中から飛び出してきた。
その瞬間、ルーシィははっと我に返る……


「……あ、れ? (あたし……何、を)」

何をしていたのか、思い出そうと思考を巡らせ始めた時……



スパコーーーンッ!!!


「ッッッッ!? いったぁああああっ!!

何よっ!? 誰!?」


突如、後頭部に大きな衝撃をくらい頭を抑えながら振り返るルーシィ。するとそこには……

「あ……元に戻ってた、ごめん……
催眠にかかってるみたいだったから……」

ルーシィの背後には右手に大きなハリセンを持ったシロが立っていた。

シロの言葉に困惑を露わにするルーシィ。

「え、あぁ……うん、ありがとう(て、だからっていきなり叩く? しかもハリセンで……)」

苦笑を浮かべながら、そう言うとシロは「そう……」とだけ、返し集団の方へ目を向ける。


「おかえり、ナツ……どうだった?」

集団の中から戻ってきたナツとハッピーに声を掛ける。

ナツは手を横に振り、「いあ……」と返す。
「ダメだった、ニセモンだったわ」

「そう……」

ナツの言葉を聞き、その場を去ろうとした瞬間……その言葉を聞いた女性達が一斉にナツに襲いかかる。


「ちょっと!! 火竜様はすごい魔導士なのよ!!」

「しつれいじゃない!! 謝りなさいよ!!」

「うげっぶっ!? んだてめぇらっ!?」

叩かれ蹴られのナツ、終いにはぽーいっと遠くへと投げられ、地面に転がっていく。


「まぁまぁ君たち……彼らも、悪気はなかったんだろう」

火竜と名乗る男がそう一声かけただけで女性達はすぐさま男に群がる。

「あーん、優しぃー?」

女性達に囲まれる男を静かに見つめるシロ。そんな彼女に気づき、男はパチンッとウィンクを送る。

だが……


「……ナツ、そろそろ行こ?」

シロは男に目もくれず、ナツの袖を引っ張り立ち去ろうとする。

「ちょちょちょ! 待ちたまえ君達……そうだ、君たちには特別にこの私のサインをプレゼントしよう、友達に自慢したまえ」


「キャーいいなー?」

「羨ましいー?」

「あたしもほしーなー?」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ