ペルソナ3
1785話
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そのイチゴパフェを食べながら、ふと嫌な予感を覚え、改めてメニューを開くが、すぐに安堵の息を吐く。
いつもであれば、こういう店にはあの呪われた食べ物……ゴーヤクレープとかがあったりするんだが、幸いこの店にはまだゴーヤクレープは浸食していないらしい。
いや、元々ゴーヤクレープはネギま世界からホワイトスターに広がり、そこから更に他の世界にも広がっていった形だ。
この世界がホワイトスターと繋がっていない以上、その辺りの心配はしなくてもいい……筈だと思う。
ともあれ、軽食――あくまで俺にとってはだが――を済ませると、精算をする時にウェイトレスに尋ねる。
「この辺りに眞宵堂って店があるって聞いたんだけど、どこにあるか教えてくれないか?」
「眞宵堂ですか? それでしたら……」
少し考えるようにしながらウェイトレスが教えてくれたのは、この喫茶店からそれ程離れていない位置にある場所だった。
その事に感謝の言葉を告げ、店を出る。
時間としては、まだ昼までには少し時間があるといったくらい。
なら、このまま行ってみるか。
そう判断し、俺は喫茶店で教わった場所に向かう。
そのまま少し歩くと、やがて眞宵堂と書かれた店を見つける。
古美術店だという話だし、てっきりもっと奥まった場所にでもあるのかと思っていたんだが……運がいいのか悪いのか、ともあれその店はあっさりと見つける事が出来た。
こうして見る限りでは、特にどうという事もないような普通の店に見える。
……単純に、俺が古美術といった言葉に対して、妙な考えを抱いてただけか?
古美術店やら古美術商といった言葉は、どこか怪しそうな響きがあるんだが。
この眞宵堂という店は、こうして堂々と表通りに店を構えているのを見ると、特に何か後ろ暗いところがある訳でもないらしい。
その事に少しだけ残念に思いつつ、俺は店の扉を開けるのだった。
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