蒼雷の恋慕 04
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「まあね!」
「それで……そっからどう結婚みたいな流れになったんや?」
「それは……ボクのママもボクがショウにしてもらったみたいによくパパに髪の毛を乾かしてもらってたらしいんだ。だから結婚する? みたいな」
いや……いやいやいや、それはおかしいやろ。
確かにやってることは恋人がしそうなことやけども、レヴィの中にもショウくんの中にも愛が存在しておらんやん。いやショウくんはレヴィに対して妹とか娘に近い愛情は持っておるかもしれんけど……もしかして私がショウくんに対して抱いている愛情をレヴィに抱いとるとか?
……いやいや、それこそありえんやろ。
だってショウくんは誰にも特別な好意を持っとるようには見えんし。持ってたとしてもそれは少なくてもレヴィだけはありえんやろ。だって異性意識を理解してないんやから。
だからあったとしてもなのはちゃんやフェイトちゃん……このふたりはヴィヴィオやエリオ達っていうショウくんを慕っとる子供が居るから有利なところあるしな。
シュテルも内心はよう分からんけど、特別な好意を抱きそうな相手はショウくんくらいのもんや。他にちょっかい出しとる異性とかおらんし。
王さまは……ほぼ間違いなくショウくんのことが好きやろうな。昔からそれっぽい反応しとったし。それを除いても王さまは私と似た感性をしとる。同じ相手を好きになるのも道理や。
「なあレヴィ……レヴィの中で結婚はどういうもんとして認識されとるんや?」
「う〜ん……仲良しなふたりがひとつ屋根の下で暮らす?」
漠然として定義としては割と合っとる。けど……
「レヴィ、世の中には結婚してなくても一緒に暮らしてる人はたくさん居るんやで。結婚っていうのは好きって感情が目に見える形で現れたゴールみたいなもんなんや。結婚する前に大抵の男女は恋人って関係になるんやから」
まあ……恋人って関係がゴールな場合もあるんやけどな。
誰かって? そんなん私に決まっとるやろ。片思い何年目やと思ってるんや。自分でもよくもまあこんな長い期間やってると思う時あるんやで。でも関係が進まない最大の原因はどこにあるかって言ったら自分にある。
私も積極的に行動しているように見えて甘えてるんやろうな。デートとかは出来ても肝心な言葉はいつも言えんわけやし。なのはちゃんやフェイトちゃんよりも有利だろうってことで安心しとるんかな。
「恋人?」
「何となくは分かるやろ。街とか歩いてたら手を繋いだ男女とか見かけるやろうし」
「あーうん、確かに見かけるね。あれって全員恋人なんだ」
「いやそれは分からんけど……結婚して夫婦ってこともあるやろうし、恋人になるために仲良くなろうとしてるかもしれんやろうから」
「……面倒臭いというか分かりにくいんだね」
人の心は複雑やか
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