蒼雷の恋慕 04
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見えんのやけど。
ショウくんと結婚? 何でそんな話になるんや。というか、今の口ぶりだとすでにレヴィはショウくんにプロポーズしたみたいやないか。
好きの違いも分かってないのに何てことしとるんやこの子は。いやいや、ここで考えてばかりおっても材料が不足しとる。今大切なのは冷静にレヴィから情報を聞き出すことや。
「何で急にけ、結婚とか急展開になるんや。しかもレヴィとショウくんが……!?」
「えっとね、流れを説明すると昨日仕事で帰るの遅くなったからショウの家に泊まったんだ」
「と、泊まった!?」
う……羨まし過ぎるぅぅぅぅぅッ!
これが同じ職場で働くことが出来る者だけに許された展開か。私なんてショウくんとひとつ屋根の下で過ごしたのなんて子供の時くらいやで。こっちに来てからも度々合宿とかキャンプしたりすることはあったけど、私以外にも女の子は居るわけやし。
というか……ショウくんもショウくんや。実家ならレーネさんも居るからまだいいとして、今はアパートに一人暮らししとるんやで。普通年頃の女の子を泊めたりせんやろ。間違いがあったらどうするんや……まあ自分で言っといてなんやけど、レヴィとそういう風になる展開は想像できへんやけど。
「そ、それで……」
「うーんとね……まずシャワーを浴びて」
「ちょい待ち……一応念のために聞いとくけど、何もなかったやろな?」
「うん、何もなかったよ。ショウの家にはボクとかが使える着替えはあるし……まあ寝やすいように上はショウのを借りたんだけどね」
な…………何やて。
そそそそれはつまり借りシャツ的な? そ、そんな如何わしい展開になって何もないってことが普通ありえるやろか。まあありえる。だってレヴィやもん……だからといって恋する乙女としては嫉妬してまう!
私もショウくんの上着とか借りて「何かショウくんの服着とるとか新鮮やな……」とか言ってみたい。ショウくんの匂いをつい嗅いでまうことは否定せんで。だって私の好きな匂いやし。
「シャワーを浴びた後は……髪の毛をちゃんと乾かしてなかったからショウに怒られて、ショウに髪の毛を乾かしてもらったりしたよ」
……どこのギャルゲー乙女ゲーなんやあぁぁぁぁぁッ!
現実で考えても普通そんなええ雰囲気の展開になったら何かあるやろ。何もないって普通ありえんやろ。ショウくんはともかくレヴィが普通じゃないからありえるんやけどな!
でも私にはクリティカル過ぎる。無邪気な笑顔で何言ってくれてんねんこの子……その無邪気さが私の乙女のハートと汚れてしまった部分を刺激して痛みを覚えるんや。聞いたのは私やけど……私、昔よりも打たれ弱くなってる気がする。それか昔以上にショウくんにぞっこんや。
「そ、そうなんや……相変わらずレヴィはショウくんと仲良しやな」
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