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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十五話 帝都オーディンを急襲します!!
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、何故、姉上をさらった!?なぜ俺たちをそっとしておいてくれなかったんだ!?」
「なぜかと申すか?それはの、そちの姉が余の眼をひいた、ただそれだけじゃ。」
「黙れ!!!!」
汚らわしいことを平然と、いや、むしろ淡々という皇帝にラインハルトの怒りは頂点に達しようとしていた。
「貴様は・・・貴様にはどのような罰をくれてやろうかとずっと考えていた。この10年間ずっとな!!!一個人の恨みとしては、俺にとっては最大最悪のトラウマを植え付けてくれた罪が貴様にはある。そして、公に罪を弾劾すれば、銀河帝国開闢以来何十億の人民を踏み台にしてのさばってきた罪がある。ゴールデンバウム王朝存続することそのものが罪なのだ!!!」
「これは意外なことを言う。」
皇帝は穏やかに言った。
「ゴールデンバウム王朝とはすなわち何を指すのか、言ってみよ、ローエングラム伯。」
「なに!?」
ラインハルトの顔に、初めて怒り以外の物が浮かんだ。だが、それは瞬時に消え去った。
「ゴールデンバウム王朝とは、貴様ら皇族の衣を着た鼠の汚らわしい巣の事だ!!!」
「ほう、そうか。では貴族は関係ないとそちはそう申すのだな?」
「それは・・・・。」
ラインハルトの顔に狼狽、そして焦りの色があらわれた。鼻の先に蜘蛛の巣があることに気が付かず、うっかりそこに踏み込んでしまった獲物のように。
(なぜだ?何故皇帝の言葉にこの期に及んで戸惑わなくてはならない?俺の望んでいることはこんな場面ではなかった!奴が頭を下げて俺に命乞いをする姿を、みじめに玉座から引きずりおろされる姿を見たかったというのに!!!何故だ!?!?)
だが、それにもましてラインハルトの心を乱していたのは、自分もまたゴールデンバウム王朝を構成する一員ではないかと突きつけられたことだった。もっとも汚らわしいと思っているものと同類?!だが、己の大望のために利用してきたとはいえ、それに与していたのは事実だった。
苦悩するラインハルトをよそに、皇帝は淡々と言葉を並べていく。
「貴族だけではない。軍人も、帝国官僚も、いや、そこに住んでいる民衆もゴールデンバウム王朝とは無縁だと、そう汝は言うのだな?」
「存在することそれ自体と、罪科があるかどうかは、別物です。」
キルヒアイスがラインハルトに変わって、反駁した。
「そして陛下、あなたはその罪を一身に負うべき人。組織の長が部下たちの罪を負うのと同様のことが、あなたにできないはずはない。」
皇帝は軽い笑い声を上げた。
「はっはっは。なるほど、そちの申すことは正論にかなっているやもしれぬな。そなたの名はなんと申すか?」
「・・・ジークフリード・キルヒアイス少将。」
動じない皇帝にやや気圧されたように、それでも眼差しをそらすことをせず、キルヒアイスは答えた。
「そうか、ではキルヒアイ
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