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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十五話 帝都オーディンを急襲します!!
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ブリュッヘル艦隊を捕捉することはできなかった。彼らは忽然と姿を消し、ヴァルキュリアはじめ各艦隊の総旗艦級のレーダーをもってしても捕えることはできなかったのである。ラインハルト艦隊が追撃に移行するまでわずか30分足らずだったが、この30分足らずの間に彼らの姿は消えた。少なくとも帝都オーディンには向かっていないようだという。
「敵の動向は気になるところだが、さしあたっては帝都周辺にいないという事実だけでも判明すればそれでよい。今は一刻も早く元凶を捕えることこそが肝要だ。」
と、ラインハルトは言った。イルーナは残存艦隊索敵及びその防衛任務にフィオーナとミュラーをあてることにした。
* * * * *
ブラウンシュヴァイク邸――。
そのブラウンシュヴァイク公を筆頭とする貴族たちは未だバイエルン候エーバルトの敗北を知ってはいない。
当初彼らは帝都に帰還したラインハルトを迎え入れ、そこで謀殺するつもりだった。だが、ラインハルト側の計画をベルンシュタインが探知して急報したため――。
彼らは帝国正規艦隊10万余隻を迎撃に向かわせたのであった。
ラインハルト側の計画の裏をかいたと思っている彼らは、まさかその計画が破たんしたとは夢にも思わなかっただろう。ましてやバイエルン候エーバルトがラインハルトに降伏し、彼と行動を共にしている等とは――。
「彼奴の運命もつきましたぞ、叔父上。」
フレーゲル男爵が赤いワイングラスを掲げながら薄気味悪い笑みを浮かべている。
「おそらく今頃は艦もろともに四散しているかエーバルトが捕虜としていることでしょう。捕虜になったところで帝都に帰り次第すぐに宮廷裁判にかけられ、有罪となり彼奴は姉ともども死罪となるのです。」
クク、という隠し切れない喜びの声がフレーゲル男爵の唇から洩れた。
「さすれば邪魔者はいなくなり、ブラウンシュヴァイク一門が栄華を極めるというわけか。」
コルプト子爵が声を張り上げた。
「そうだ!」
「リッテンハイム亡き今我々が大貴族の長たるべし!」
「金髪の孺子など何ほどかあらん!」
「うむ。」
ブラウンシュヴァイク公爵もさんざんに叫ばれる調子のよい言葉に次第に良い気分になってきた。何もあの孺子のことなどかかわりある必要などないのだ。孺子が処刑されればいよいよ敵はいなくなり、我が一門は繁栄と栄華に包まれるのである。
「叔父上、一つ我が一門の繁栄を願って盃を干しましょうぞ。」
フレーゲル男爵の言葉に大きくうなずいたブラウンシュヴァイク公は秘蔵の420年物のワインを空け、次々に一門のグラスに注いだ。
「では、我が一門の繁栄を願って――。」
グラスが高く掲げられ、暖炉の火が血のようなワインの赤みを強調させた。一同がグラスを掲げ今にも飲み干そうとした時――。
「ブラウンシュ
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