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レインボークラウン
第四百五十八話

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                   第四百五十八話  優しい主
 今田先生と今日子先生の使い魔達は先生達が後片付けと食器洗いをする時にそれぞれの主にところに来て申し出た。
「どうかです」
「今日こそはです」
「我々にお任せ下さい」
「お食事のことを」
「いえ、いいのよ」
 先生達は使い魔達ににこりと笑って答えたがこれはいつものことだ。
「私達が好きでしているから」
「いつもね」
「だからいいの」
「趣味だから」
 温和な笑顔で言うのだった。
「して欲しいことがあれば言うから」
「その時にお願いね」
「そう言われますが」
「しかしです」
 一人当たり二十匹合わせて四十匹の使い魔達は申し訳なさそうに言うばかりだった、見れば犬や猫、インコにハムスターに蛙に兎と色々な種類がいる。
「我々は使い魔ですから」
「ご主人様をお助けすることが義務で喜びです」
「こうした雑用は是非です」
「しかもいつも怒られませんし」
 二人共怒ることもしない、むしろ使い魔達を甘やかしている位だ。
「ですから」
「何でも」
「ううん、じゃあ魔力の修行をね」
「それをお願いするわ」
「いざという時皆に魔力があったら助かるから」
「そちらを頑張ってね」
 先生達は使い魔達によくこう言う。
「私達も時間が出来たらすぐに行くから」
「それで教えさせてもらうからね」
「そうですか、では」
「宜しくお願いします」
「まずは自習しています」
「そうしてきます」 
 使い魔達も応えてだ、そしてなのだ。
 いつも魔力の修行をしているがその結果だ。
「今田先生と今日子先生の使い魔達の魔力は高いな」
「しかもよく主をサポートしてるし」
「いい使い魔達だよ」
「ただ数が多いだけじゃないな」
「よくあれだけの使い魔達を育てられたな」
「主としても素晴らしい」
 ただ魔女として素晴らしいだけでなく、というのだ。
「凄い人達だ」
「しかもどの使い魔も主に絶対の忠誠を見せている」
「使い魔達にも怒らない」
「そこもいいな」
 先生達の評価はこうだった、やる気をよしとして自主性に任せて褒めるその教育方針が成功しているのだ。


第四百五十八話   完


                      2017・6・22
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