アルマの魔法
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アルマがギルドに戻ってきてから数日。
その数日でも問題を起こし続けるフェアリーテイルに、若干アルマは呆れつつも静かにカウンターでお酒を飲んでいた。
「そう言えばさ、アルマ。」
「ん?」
ミラがいつものキッチンと言うべきなのか、分からないがそこから少し身を乗り出して話しかけてきた。
「今、何歳?」
「17…だと思う」
「だと思うって、覚えてないの?」
「興味無いから。」
ミラは微笑みながら「アルマらしいわね。」と呟き、移動して俺の隣に座る。
「そっか、アルマも17歳なんだね。」
「どうした?改まって。」
「ううん、ただ大人になってるんだなぁって。」
「いや、俺たち1個しか変わらないからな!?」
そう談笑していると後ろから冷たい視線を感じる。
──うん、エルザだよね。
俺は長年の経験から察し、すぐさまその視線から逃れようとした。
が、逃れられる訳がないので捕まった。
「アルマお前はもう17なのか、気付かないうちに大…」
「エルザとも1個しか変わらないからな!?」
「え、アルマって17歳なの?」
ここで会話が聞こえたのか参戦してくるルーシィ。
俺はルーシィに助けを求める事にした。
何でかって、怖い怪物に挟まれた状態を天国という奴はMだと思うぞ。
羨ましいと思った奴は即効、場所を変わってやるから遠慮せずに申し出てくれ。
「あぁ、ルーシィは何歳なんだ?」
「私はアルマと同い歳だよ。」
「おー!」
俺はルーシィに助けを求めて良かったと心の中で思いながら、席から立ち上がり二人から離れる。
その瞬間、俺の手をミラが掴み自らの身体に寄せ付けた。
「ルーシィの所には逃がさないわよ?」
「な、何言ってるんだよ逃げるなんて、な?」
「私の所に逃げてもいいんだぞ、ミラじゃなく。」
「え、エルザまでどうしたんだ?」
俺は目線をルーシィに向け『助けて。』と訴えた。
するとルーシィは気付いてくれたのか、違う話題を振ってきた。
「ね、ねぇ私、皆の小さい頃を知りたいなぁー?」
──ナイスだルーシィ!
俺は心の中でガッツポーズをして、ルーシィの話題に乗る。
「俺は12歳の時にフェアリーテイルに入ったな。」
「そうなんだ、それまでは家族と?」
「いや、8歳の時にファルージャが俺の前から消えてその後は旅をしてた。」
「消えた…?」
ルーシィは驚いたような顔をして俺の顔を見ていた。
──あ、話してなかったか。
「あぁ、ファルージャは竜だ。暗黒竜ファルージャ、それが俺の親の名前。」
「竜!?てことは、アルマも…!?」
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