605部分:第四十七話 顔良、仲間外れになるのことその四
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第四十七話 顔良、仲間外れになるのことその四
「お互いよく食べたよな」
「だよね。そういえばさ」
「んっ、何だ?」
「これから面白い集まりがあるらしいよ」
こう文醜に言ってきたのだった。
「何かね」
「面白い集まり?」
「うん。何か胸がどうとかね」
「胸?胸がどうしたんだ?」
「僕もよく知らないけれどね」
許緒はここで首を傾げさせた。
「何か桂花様が主催になってね」
「ああ、あの猫耳がかよ」
「そうなんだ。それでなんだ」
「一体何なんだ?」
「顔良さんもどう?」
許緒は顔良にも声をかけた。彼女も満腹して休んでいたのだ。
「これからだけれど」
「胸なの」
「そう、胸らしいよ」
また顔良に話した。
「その胸のことでね」
「一体何かしら」
「行けばわかるだろ」
文醜はいささか適当な調子で彼女に話した。
「そんなことはさ」
「何かいい加減ね」
「いいじゃねえかよ。出たとこ勝負でよ」
「またそんなこと言うんだから」
「いいのいいの」
勝手にこう言う文醜だった。
「じゃあ許緒、行くか」
「うん、そうしよう」
許緒はにこりと笑って文醜に話す。
「何か春蘭様や秋蘭様はお断りらしいけれどね」
「あの二人が?」
「どうしてかしら」
そう言われて首を捻る二人だった。
「あの二人って曹操殿の腹心中の腹心だろ」
「そうよね。曹仁さんと曹洪さんと並ぶね」
「曹操殿の四天王が?」
「来たらいけないって」
「僕のその辺りの事情は知らないけれど」
それはという許緒だった。
「とにかくそうらしいよ」
「そういう集まりなの」
「何かさらに面白くなってきたな」
顔良はいぶかしみ文醜は楽しげな感じになってきていた。
「何なのかしら」
「あたいうきうきしてきたぜ」
「僕もだよ」
許緒が同意したのは文醜に対してだった。
「今からとてもね」
「だよな。あたい達気が合うよな」
「だよね。ずっと一緒にいたい位にね」
「全くだぜ。あとな」
ここでさらに言う文醜だった。
「ほら、張飛な」
「ああ。あの娘ね」
「あいつとも馬が合うよな」
「御飯一杯食べるしね」
「それに胸が小さい」
「だからね」
それでだという二人だった。
「似た者同士だからね」
「だよな。考えるのだってな」
「そんなこと面倒だし」
この辺りも同じだった。
「あれだよ。あまり考えてもな」
「仕方ないしね」
「ちょっとは考えて欲しいけれど」
顔良は二人、特に文醜を横目でじとりと見ながら呟いた。
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