ペルソナ3
1784話
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たから、かなり濃い時間を一緒にすごしてきたのは間違いないが、それでも結局はまだその程度の付き合いだ。
そんな俺に、あのゆかりがそう簡単に弱音を吐く筈もない、か。
そう考え、気分を切り替える。
……本当は、戦いの最中に何らかの悩みを抱えているというのは色々と危険だから、出来れば話して欲しかったんだが。
それでもゆかりと俺は、別にそこまで親しい訳ではない。……この塔を攻略して、人が棺桶になる現象を解明するまでの間は運命共同体だが。
それに、もしどうしてもゆかりが悩みで戦闘に参加出来ないのであれば、塔の攻略に連れていかないという選択肢もある。
ゆかりには恨まれるかもしれないが、それでもゆかりが塔の戦闘で死ぬよりはマシだろう。
「ちょっと、アクセル。どうしたの?」
「いや、何でもない」
そのまま先に進んでいたゆかりに追いつき、隣に並ぶ。
「それで、これからどうするんだ? もう何も用事がないのなら、ゆかりの部屋まで送ってもいいけど」
「……そうね。じゃあ、お願い出来る?」
「ああ」
こうして、俺は影のゲートを使ってゆかりを部屋まで送っていく。
命を懸けた戦闘の後だけに、すぐに眠れるかと言えば、それは否だろう。
だが、明日の日常生活がある以上、当然のように身体はしっかりと休めておく必要があった。
「じゃあ、また明日な」
「ええ。……あの宝箱で見つけた宝石っぽい物の件、こっちでも調べてみるわ」
そう言葉を交わし、俺はゆかりの部屋で影に身を沈め……家に戻るのだった。
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