ペルソナ3
1784話
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ままさっさと行動に出た方がいい、か。
そう判断し、何かを言おうとしているゆかりをそのままに、一気にターミナルの中に飛び込む。
「あっ! ちょっ! アクセル!?」
ゆかりの口から出てきた声が聞こえたが、次の瞬間には俺の姿はエントランスにあった。
うん、やっぱり俺が予想したとおりこのターミナルはエントランスに通じていたのだろう。
だが、問題は……それだけであれば、あのターミナルは普通のターミナルと変わらないという事だ。
そして俺の予想通りであれば……
そんな風に考えながらターミナルにそっと手を伸ばす。
今までなら、こんな風にターミナルに触れても特に何も起きなかった。
だが……次の瞬間、俺の脳裏には5階という単語が浮かんできた。
それは、自分のステータスを確認するのや、空間倉庫の中身をリスト化して脳裏に表示するのとは微妙に違う感覚。
似てるようで違う……そんな奇妙な感覚。
ともあれ、それで5階を選び……すると次の瞬間、俺の前にはゆかりの姿あった。
「アクセル!?」
「どうやら、俺の予想通りだったみたいだな。この形のターミナルは……少なくても、このターミナルはエントランスに続いていた」
「そう。……じゃなくて、あまり心配させないでよね! いきなりターミナルの中に飛び込むから、驚いたじゃない!」
その気の強さを発揮して、がーっといった感じで言いつのってくるゆかり。
そんなゆかりの様子に、何となく凛を思い出してしまうのは、気の強さが似ているからか。
「悪いな、あそこでいつまでも話をしていても、結局時間を無駄に使うだけだと思ってな。……それに、ゆかりだって俺がそう簡単に危険にならないというのは分かってるだろ?」
「それは……まぁ、そうだけど」
俺の言葉にも一理あると判断したのだろう。
ゆかりは不承不承ではあったが、俺の言葉に同意したように頷く。
「とにかく、このターミナルはエントランスと5階を好きなように移動出来るのは間違いない。となると、明日からはわざわざ2階から攻略しなくても、5階から無事に攻略する事が出来る」
「それは……嬉しいわね」
しみじみと呟くゆかりの言葉に、頷きを返す。
何だかんだと、この現象の中で活動出来る時間というのは限られている。
この現象の中では時計が止まっているので正確な時間は分からないが、恐らく3時間から4時間……どんなに時間が掛かっても5時間といったところだろう。
勿論、実際に計った訳じゃなくて体感時間での話だから、正確ではないだろうけど。
そんな訳で、俺とゆかりが塔を攻略する時間というのはどうしても限られる。
おまけにこの塔は、毎回入る度に内部構造が変わるのだから、最短ルートを覚えて進むといった真似も出来ない。
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